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2023年10月14日11:40

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フリーランスの働き方 Amazonのドライバーが労災認定を受ける Uber Eatsの配達の仕組み ガザ地区の窮状、日本政府も対応する 

10月14日(土)

アラブ人の居住地ガザ地区を実効支配する、イスラム原理主義政党「ハマス」が、隣国イスラエルへ攻撃を仕掛けて、はや1週間が経過した。イスラエル軍は、ハマスの潜伏先を予測して、空爆を行って対抗する。

 過去に幾たびも衝突が起こった経緯から、ネタニアフ首相は野党の党首に理解を求め、挙国一致内閣を結成した。30万人の予備役を導入し、ハマス殲滅を掲げ、地上作戦に備える。

写真=ガザ地区の地図 掲載元 BBC NEWS JAPAN 2023年10月8日付け https://www.bbc.com/japanese/67039683
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 いちはやくイスラエル軍へ支援を表明したアメリカのブリンケン国防長官が、10月12日に現地を訪れた。大規模な地上戦をにらみ、ガザ地区で暮らす民間人の退避ルートについて検討に入った。ガザ地区は、国際社会から天井のない監獄と表現されるほど、住民たちは狭い地域にイスラエル軍によって押し込められている現状がある。面積は鹿児島県の種子島程度、人口は220万、避難ルートは地中海を経由して、エジプトやキプロス島、またはトルコになる。宗教的、歴史的に繋がりが最も深いのはエジプトだった。

日本政府も、一連の戦争状態を受けて、対応した。10月14日に、航空自衛隊のC2輸送機が、自衛隊の海外拠点があるアフリカ東部のジブチに向け出発した。ジブチを拠点に、イスラエルへ入り、法人の救出に向う。アメリカがイスラエルに加担することにより、戦いがヒートアップすることが予想される。既にイスラエル政府は、ガザ地区北部に暮らす民間人110万人を対象に、退避勧告を出した。国連によると、ガザ地区内の国連施設に34万人が避難しているという。既に室内はパンク状態、新たな受け入れ先が必要である。住民たちには厳しい現状が待っている。

  本題 フリーランスの働き方  Amazonのドライバーが労災認定を受ける

 2020年以降、新型コロナウィルスの流入を機に、テレワーク自体も一定程度普及し、リモート会議を行う頻度が高くなった。

 10月13日に厚生労働省の有識者会議が開かれ、テレワークや副業、フリーランスなど新たな働き方に対応する法整備が必要との結論に達し、報告書をまとめた。年内には、法学者の意見を聞き入れ、詰めの協議をする。「労働者」に対する定義を明確にし、労使協定の新たな枠組みの検討が必要である。与党・自民党の議員の間でも、フリーランスで働く人達の労働環境の改善に理解を示していた。

今回フリーランスの立場で働く人達を焦点に、労働災害について取り上げる。

 目次
第1章 フリーランスの立場 労災隠しをする企業
第2章 Amazonの業務委託契約で働くドライバーが労災認定を受ける

 写真 掲載元 厚生労働省 埼玉労働局 https://jsite.mhlw.go.jp/saitama-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudou_hoken/seido.html
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       第1章 フリーランスの立場 労災隠しをする企業

 コロナ禍で新たに浮き彫りになった問題はフリーランスで働く人達の労働環境だった。本来は、特定の企業や団体に属さず、自分の裁量で仕事をする人たちのことをさす。

フリーランスは、組織に縛られないため、時間に融通が利きやすい。今新たに、厚生労働省の間で議論されているのは、「実質労働者」といえる偽装フリーランスである。労働者の定義が曖昧なことにより、時に勤務中の怪我による治療費や休業についての保証を巡って、裁判が起こるようになった。


 フリーランスは、アプリで仕事を請け負うUber Eatsやmenu 出前館などのフードデリバリーから、荷物を各家庭や企業に届けるネット通販大手Amazonの契約ドライバーまで多岐にわたる。

 フリーランスは、企業、または個人から仕事を請け負う立場に変わりない。フードデリバリーで最もメジャーなUber Eatsの配達員は、アプリで仕事の依頼がくると、タップボタンを押すことにより、引き受けることができる。送り先までの距離や道路状況により、断る自由がある。原則、配達員は、自身の裁量で働けることと引き換えに、病気や怪我をしても、休業補償を受けられない。Uber Eatsに限っては、保険会社三井海上と締結し、独自の配達員向けの保険を無料にて提供する。配達中の対人・対物賠償責任や傷害補償を受けられる。対人・対物の補償額の上限は1億円、一方で傷害補償の上限は、医療見舞金50万円、死亡見舞金1000万円、葬式見舞金100万円である。

 詳細 Uberの配達員の保障 めしレポ 2022年11月15日付 https://howtravel-gourmet.com/sp/delivery/uber-eats-delivery-partner-insurance/

 写真 掲載元 Uber Eats 労働保険に入るべき 2022年4月24日付
https://www.noshift.com/article/4I0juwCGUsOAZYD5ViinBA
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さらに充実した保障を受けたい場合、配達員は個別に任意保険に加入して、療養に伴う生活費を工面していた。

 今厚生労働省で議論されているのは、実質企業や団体から指示・命令を受け、時間も管理される立場のフリーランスである。

 近年フリーランスの立場で働く人たちが、実質労働者であると訴え、業務中の怪我に対して、保障を求めている。労働組合「ユニオン」が、後押しした。正社員、パート、アルバイトを含め、会社に属する以上、通勤中や勤務中の怪我に関しては、労災保険で対応できる。労災保険は、大きく「通勤災害」と「業務災害」の2つに別れる。保険料の支払いは全額雇用先の企業や団体に課せられ、労働者の負担はない。その代わり、労働者は、決められた通勤ルートを守り、忠実に業務をこなすことが求められる。

企業側は、従業員の人数に応じて、保険料を負担する。例外は、業務委託するフリーランスだった。フリーランスの場合は、原則企業側に、拘束権はない。したがって依頼した仕事を断られる可能性があるため、労災保険に加入する義務がないのである。

 パート・アルバイトを含め、従業員向けに支払う労災保険料は、事業主の負担になる。もちろん、保健に加入している以上、業務中に怪我をした従業員の治療費や休業補償について、事業主は工面する必要はない。その代わり、「労働安全衛生規則97条」に基づき、労働者が怪我による休業した場合、労働基準監督署に「労働者死傷病報告書」を提出する。保険料は、事業規模に応じて、決まる。もう一つの仕組みは、災害の有無である。通常の個人が加入する保険同様、業務災害が多ければ多いほど、納付額が増えていく。1972年に制定された労働基準安全制定法により、事業主は、従業員の安全面に配慮した環境を整える義務がある。

 人材不足の中小企業は、手続きにも手間がかかり、他の業務に支障を及ぼす。利益率が低い中小・零細企業を中心に、従業員に対して、労災保険が未払いのケースも確認されている。雇用された従業員は、例え勤務先が保険の加入を怠っていたとしても、通勤、または業務中の災害と認められれば、保険適応の対象になる。雇用先の理解を得られない場合、厚生労働省のページから申請書をダウンロードし、手続きを踏む。申請はあくまでも「労働者本人」、裁定を下すのは管轄の「労働基準監督署」である。確かに申請書に雇用主が判子を押す欄がある。頑なに拒否され、空欄のまま提出しても、支給・不支給の裁定に不利になることはない。労災の認定を下すのは労働基準監督署である以上、雇用主の協力は「義務」にとどまる。

もちろん、業務中でも、仕事以外の行為をして怪我をした場合、労災は認められない。例えば外回り中、無断でカフェやゲームセンターに行き、転倒事故に巻き込まれても、勤務中の怪我とはみなされない。また通勤中、雇用先に届け出た経路から外れた場合も、労災保険の適応外となる。時効は、療養の際の費用を出した日の翌日から2年間、一度健康保険を使って治療費を支払ったとしても、新たに労災保険に切り替えて、捻出することも可能である。労災保険の場合、自己負担額は0円、新たに療養期間の給料も肩代わりされる。労働者の権利を守る観点から、昭和22年(西暦1947年)に労働基準法の制定と共に、保険制度が創設された。

後に労働基準監督署は、労災を認めた従業員の雇用先の事業主に対して、最大2年間遡った労働保険料及び追徴金(10%)を徴収する。事業主が悪質だと判断された場合、労災保険から給付を受けた金額の100%、もしくは40%の支払い義務を負う。

決められた期日まで未納であれば、催促状が届く。無視をすれば、雇用先の事業主は、ペナルティーを受ける。ハローワークの求人広告掲載禁止や厚生労働省により事業社名を公表されるなど、業務に影響を及ぼす。通勤中や勤務中に怪我をした従業員に対して、労災の適応外と告げたうえに、健康保健を使って治療をするように勧める、いわゆる「労災隠し」が発覚すると、「労働安全衛生法120条」違反により、最大罰金50万円の刑が下る。事業主は、円安物価高により、会社の業績が悪くなると、経費削減へと舵を切る。真っ先に雇用の調整弁となるパートやアルバイト、派遣労働者を減らす。大企業と中小企業の賃金格差を含め、日本経済の「二重構造」により、ときに労働者が犠牲を強いられていた。

   第2章 Amazonの業務委託契約で働くドライバーが労災認定を受ける

 2023年10月4日付け、フリーランスで働く労働者に、画期的な裁定が下された。Amazonの荷物を配達する60代のドライバーが、雇用形態が業務委託契約でありながら、労働基準監督署から「労災認定」を受けたことを明らかにした。ドライバーによると、2020年9月の午後8時代、小雨が降る中の配達中、急階段を下りる際、足が滑って、転倒したという。打ち所が悪く、腰椎を骨折した。治療のため50日に渡る休業中、無給状態だった。2022年12月に、労災保険の申請書を最寄の神奈川県横須賀労働基準監督署に提出した。勤務実態を精査した末、特定の会社や団体から指揮・命令下にある「労働者認定」の判定を受けた。怪我をした場所や時刻から、勤務中だったことが分かり、「労災保険」の適応が認められたのである。配達中に怪我をしたドライバーは、労災保険から、怪我による治療費と共に、療養した50日分の休業補償を受けられる。労働基準監督署は、60代のドライバーを雇用していたAmazonの子会社に対して、過去2年分の保険料を請求する。

 詳細 Amazonの宅配ドライバーの労災認定 2023年10月4日付け https://www.asahi.com/articles/ASRB446MDR9ZULFA00C.html

 写真=NHK NEWS 2023年10月4日付 アマゾン」配達中にけが ドライバー労災認定 全国初か
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231004/k10014215281000.html
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 写真 掲載元 東京新聞 2023年10月5日付け Amazon配達員に労災認定、労基署が「実態は雇用」と判断 「名ばかり個人事業主」は救われるか
https://www.tokyo-np.co.jp/article/281712
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 フリーランスは、怪我による保障を受けるためには、個別に保険に入る以外選択示はない。近年明るみに出たのは、企業に属する社員と共に、労働時間を管理され、指示・命令を受ける「実質労働者」だった。

 労働者認定を受けると、「労災保険」が適応される。労働者の勤務中の怪我に備え、雇用先の企業が保険料を負担する。

 人件費削減を考える企業側は、労働者と「業務委託契約」の形をとる。保険料の負担もなく、労働者に対して、自社の従業員のように監督責任から逃れられる。ネット通販大手Amazonの子会社もドライバーに対しては「業務委託契約」を結び、労災保険料と共に健康保険料も未払いだったのである。ドライバーが怪我をする、または客とトラブルに発展しても、責任を負わなくてもすむ。

ところが、企業から指揮・命令下にある偽装フリーランスと呼ばれる労働者の存在が明るみに出て、大きな社会問題になった。労働者は、勤務中に怪我をしても保障を受けられず、時に生活に困窮する事態から、政府も法整備を行った。2023年4月28日(金)に国会で成立した「フリーランス保護新法」は、企業や団体に属する労働者との待遇へ近づける目的がある。フリーランスの人口は、2018年時点で推定1151万人から2021年に1670万人まで増加した。全労働人口の24%に達し、経済規模は28兆円に達している。

 詳細 フリーランスについて パラれる 2023年5月5日付 https://www.corner-inc.co.jp/media/c0239/

 写真 掲載元 H!nt-Pot 2023年9月7日付 「下請法」では防げないトラブルに対応 「フリーランス新法」のメリットとは https://hint-pot.jp/archives/184226/3/
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 なお企業や特定の団体の監督下にないと判断されたフリーランスの場合は、労災保険認定の対象外である。2021年4月以降、フリーランスの労働者向けの「労災保険特別加入制度」の業種を拡大した。保険料は労働者負担である。怪我や病気を含め、手厚い休業補償を受けられる。

 写真 掲載元 労働新聞社 2022年9月22日付け https://www.rodo.co.jp/series/137232/
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 新法の施行日は、はっきりと決まっていない。日本の企業は、終身雇用、年功序列制度が基本である。景気の良し悪しにも関わらず、労働者を保護する義務がある。経費削減の観点から、正社員の人数を減らし、パートやアルバイト、派遣労働者で補った。またはフリーランスに仕事を依頼する割合も増えている。急増するフリーランスに対して、保護する動きが高まった。コロナ禍を経て、働き方改革が進んでいる。

 以下 労働者問題に関する日記 2023年10月11日付 2024年問題の解決手段の一つ、トラックから鉄道輸送へ
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986110274&owner_id=32437106
 


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