Be Kind

東京の専門学校で私はTextile & Goods というとてもニーシュな学科におり、ファッションデザインの学部とは全く別だったけれど、その頃もまだファッション学部の方にはヴィヴィアン・ウエストウッド大好き！みたいな人が多かった。クリストファー・ネメスの服に身を包み、ロンドンがファッションの拠点だと思っている感じの学生が多かった。そういう理由でロンドンに留学した若者も多かったのではないだろうか。９０年代のパンクは音楽にしてもファッションにしてももう過ぎ去った感が強かったし、私はもっと暗い場所から発生したUKインディーが好きだった。サイズも趣味も合わないデザイナー服を買うよりレコードを買っているようなへそ曲がりだった。だからヴィヴィアンの死は私にとって、若い時に彼女とその周辺のエトセトラに思い入れのあった友達たちの悲しみとは違い、どちらかというと歴史的な人物の死（例えば女王）のそれに近い感じでしかない。

彼女の数ある名言の中で好きなものをいくつか挙げる。
My aim is to make the poor look rich and the rich look poor.
If you don't fit into fashion then you just have to do your own fashion.
そして、
You have a more interesting life if you wear impressive clothes.
考えた事もなかったけれど、ヴィヴィアンが私の母とほぼ同い年だったのだと思ったら頭が爆発しそうになった。私の母も印象的なお洋服を着ていたら「もっと面白い人生」を送ったのだろうか？そもそも「興味深い人生」など送りたくなかったのではないか？そんな人生を望む事自体が贅沢だったのではないのかしら？

＊

クリスマス前後にはご馳走が続き、大晦日に餃子を作り、年越し蕎麦を食べ、元旦はお雑煮ときな粉餅とお赤飯などを食べた。子供達がいるとご飯は作った先からどんどんなくなる。この２週間ほどただひたすら買い物をして何かを料理している感じがしなくもないですが、生活にハリがある感じはする。親としては、”Cut Fine - 常にぎりチョン”というミドルネームをもつ娘の事をあれやこれや心配しているうちが華かもしれません。心配をかけられなくなったらそれはそれで寂しいのではないかしら。



リストした事さえ忘れていたパークライフのレコードが最近£75で売れてました。それで思い立って調べたらこのファーストプレスは£200超えの高値が付いていたりするみたいでした。ブラーはTenderが入っている１３（ダブルLP）だけ残っていればそれでいいです。



ここ数年のグランピーな自分を反省し、今年はBe Kindを心がけていこうとおもいます。