今年もカレンダーは後3枚で終り。2022年は端からあまり良いことがなかった。春先にコロナ感染、夏には長年抱えてきた疾患が牙をむいた末の手術。
そして、親友が1月に亡くなった。死因は癌。余命宣告されて5年、手術とその後の薬物投与の甲斐もなかった。彼は中学の同級生で、いまだに親交のある数少ない友人のひとりだった。彼も音楽がこよなく好きで、それがふたりを結び付けてきた最大の接点だった。
只、聴くだけで能書きを垂れるばかりの私と違い、音楽への接し方はアクティブで、市民オペラに参加し団の責任者として毎年1回のオペラ公演をこなしてきた。演目は『魔笛』、『蝙蝠』などの他『コシ・ファン・トゥッテ』などレアなものも。
ある日、いつものように彼の携帯から着信があり、出ると女性の声で「主人が亡くなりました」。
そのほんの2週間前、「相田みつをのカレンダーが余ってるからいるか?」と電話すると「おお、もらうよ」というので持っていった。その時は横にはなってはいたが、いつも通りの元気な声で音楽の話などしながら「また来るよ」と言いながら別れた。それが最後となった。
人生先のことは誰にも分らない。とはいえ特別な友の死はやはり悲しく寂しいものだ。
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