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2022年12月24日11:22

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面白いミステリー(洋書)を読みコレクターに(17)

面白いミステリー(洋書)を読みコレクターに(17)

欧米ミステリーの新本が売れなくて、欧米の各書店ともに苦労しています。
コロナ感染の初期から対面販売が出来なくなり書店を訪れる客が減り、現状では顧客が店に来る可能性は低い。おまけに物価の高騰が大きく影響しています。
書店は通販に力を入れてますが、この一番の書き入れ時に、書店の販売員は減り、郵便、航空も人員不足、ストで通販本の発送もかなり遅れている。おまけに輸送料は欧米ともかなり高騰しました。本は値引きされても、輸送料が本と同じ値段のような状態なのです。
出版社も部数が伸びないし、書店も値引きに走っている。
そのため、アメリカの世界3大ミステリー書店のPP,MBTでも一般の本まで扱うようになっています。
サイン会も激減しています。少し復活の兆しはみえますが。

新本の定価も中心価格が英国で£22、米国で$30になってきた。書店でのサイン無しHCは£5,$5値引きがあたり前です。

英国ではサイン本も£15~18で予約できるようになり、HC市販されると価格£18位です。
市販開始後は定価に戻ります。
(グリシャムBoys From –HC は予約£11で買いましたが、現在は£20です)

ビンテージ本(中古市場)の世界も大きく変わりました。
本当に人気の本は高いままの値段です。
ベストセラー作家(コナリー、クレイス、チャイルド、ディヴァ―等)もデビュー作以外のミントもの$1,000位の小説は表(市場)に出てこなくなりました。世の中がもう少し落ち着くまでは安い値段の中級品が売られているだけでしょう。ミントクラスの上物は値段を下げてまでは売らないと思います。

最近はCD、大型活字本がよく売れているのは、高齢者が増えたせいでしょうか。
CDのミステリーの10年位前の上質のものは$1,000しているのに驚きます。パーカーやコナリー、カスラー等のCDです。新本のCD(有名ナレーターの朗読)はよく売れています。

日本の書店でも翻訳物は棚を探すのも難しいほど隅に追いやられ少ないのに驚きます。
それも欧米で人気のものでななく、レベルは中くらいの版権の安いものが多いのです。
新人の版権の安い本、版権切れの古い本が多いと思いませんか。現在本当に人気がある作家の版権は高いのです。

翻訳物は今では1万部出ることは少ないのです。欧米でベストセラー、映画化され、評判がよくて日本でも紹介されないと、売れません。
翻訳が少なくなり、出版社の洋書担当者、翻訳者の活躍の場が少なくなりました。

日本でもコミックや軽いコミック風のライトノベルものが圧倒的に多いと思います。

それでは来年の前半からの面白そうで、ベストセラーなりそうな、読みたい本ばかりです。

*ピーター・ラブゼイ Showstopper
お馴染みのピーター・ダイアモンド警視ものです。作家生活50年の80代になったいまでもラブゼイはますます元気で新作を書き続けています。彼のユーモアとジョークはまさに英国流です。米国とは一味違います。それでいてwhodoneitです。

*マーク・グリーニー The Burner  (2月)
グレーマンの12作目の新作です。これは面白いと思います。
彼も中堅からベテランベストセラー作家になりました。これも楽しみです。

*トニー・ケント  Trust No One   (2月)
まだ新作の情報(ジャケット、内容)は出ていません。書店の発売日だけしか分かりません。
シリーズ4作目です。主役がマイクル・デブリン、ジョー・デンプシーかどちらかは分かりません。楽しく読めることは確かです。
 
*ディビッド・バルダッチ Simply Lies (4月)
売れっ子のベテラン作家で、多作家です。年2〜3作を執筆します。
彼は8つのシリーズものを持ち、今度またミッキー・ギブソンの新シリーズを出します。
これもNYTベストセラーは確実です。買って損はありません。面白いです。
何故、日本の出版社が全作翻訳しなかったのか分かりません。出版社の担当者なら原書月10冊くらい読まないと。米国の有名書店なら毎日15冊以上ARCを読んで発注するのですから。

*ジャック・カー  Only The Dead   (5月)
 これも大人気のジェームス・リース6作目の新作です。ターミナル・リストが小説TVとも大人気になりました。サイン会に登場したPP書店で5冊セットのサイン本($150)を発売しましたが、一瞬で売り切れました。4作目のIn The Blood初版がなくなりました。
アメリカ人好みのスリラーで人気になりました。お勧めです。

*ジョン・グリシャム Camino Island #3 (6月)
「カミノ・アイランド」が大ヒット、続編のカミノ・ウインド」も売れ、シリーズ3作目が登場します。本好きならぜひ、お読みください。アメリカの本屋の世界が良く分かります。
サイン本の世界がどう生まれたかも分かります。ビンテージ本の世界も。
グリシャムの初版はきれいに保存(ジャケット、本にシミ、しわ、折れ目なく)すれば、必ず高くなります。Camino Island初版はサイン無しでもミントなら$300を超えます。
UK版HCは送料込みでも日本の書店より安く、美本が買えるかもしれません。

*ジェームス・コーミー Central Park West
元CIA長官コーミーのデビュー作です。大物マフイアの裁判で検察側の証言を巡って、マフイア側は証言を中止させる爆弾情報を用意したのです。州知事の暗殺の情報を。
かなり面白いと思います。値打ちものでしょう。コナリー、ディヴァ―、コーベン等がARCを読み賞賛しています。お薦めです。

コーミーはトランプに選挙不正から手を引け言われ、辞任しました。それをノンフィクションに書き予約85万部のベストセラーになりました。
出版はペンズラー(ミステリアスプレス)で$30、UKでは£20でサイン本が入手できます。UK版の方が安くて、ジャケットがMylarラッピングされています。

*M W クレイブァン   Fearless
ワシントン・ポー刑事もので日本でも人気の作家です。今回新しく、「ジャック・リーチャー」風のシリーズを契約しました。舞台はアメリカです。売れたら世界的な人気になるかもしれません。(この作品は£16ですから、まだ中堅、大物なら£22になりますから)
GB書店がサイン本を出します。(GBはジャケットがMylarラッピング)W書店もサイン本が多分出るでしょう(ラッピングなし)。

*リチャード・オスマン  Thursday Murder Club #4
前作も大ヒットしました。タイトルは未定ですが楽しみです。
Waterstonesならサイン本が£20までで買えると思います。3〜4月の予約開始です。
GB社の限定本3冊ThrusdayMurder Club( 1〜3)が£600、同社で売っています。(定価は1冊£25でした)ばら売りは完売です。

*リー・チャイルド   The Secret  (Fall)
ジャック・リーチャーものです。
これも安くサイン本が手に入るチャンスがあります。特別値引きの日があり、No Plan B(サイン本)は£10で買えました。
弟のアンドリューと共作になりましたが、面白いです。

読む予定の本ですが、面白い新作は春には出てくると思います。
6ゕ月前に出版が発表される新本は各社のヒット期待本ですから、面白く読めると思います。
秋にはコナリーがバラド刑事とボッシュの新作を出版すると発表しました。ボッシュ73歳か?
さあ、ではまたの機会に。

本は五感を刺激してくれます。科学的に証明されています。
原書を読み始め70年も目の前、CDオーディオ並みのスピードで何とか音読、理解できるようです。まだ年30冊は軽いと思います。長く読んでればできるだけのことです。80超えても読めるのが嬉しいのです。


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