今朝のワシントンポスト紙COVID-19 UPDATEより

１）コロナウイルスに二度感染することがあるのだろうか？研究者たちがいろいろな実例を調べて再感染が起こり得るか否か調査している。一部の人たちが二度感染したということを信ずる根拠は確かにあるようだ。最初の感染症の再出現、同じような症状を起こす別のウイルスに再感染、或は最初の検査結果が誤りであったなど、いろいろなケースが考えられる。新型コロナウイルスの感染が始まってからまだ時間が短くて、このウイルスが感染者の体内でどのようにして免疫を発生させ、それがどの位の期間効果を発揮できるのかなどについて、まだ明確な結論に至る確たる証拠が出ていないと専門家は語っている。

２）製薬会社のPfizerと BioNTechが、新型コロナウイルスに対して有効な６億人分のワクチンを供給する19億5千万ドルにのぼる契約をアメリカ政府と締結したことを公表した。そのワクチンが確実に有効であるということが今年の年末までに証明されれば、更に５億人分が追加契約される予定だ。

3)今週火曜日一日で国内のコロナウイルス関連死が千人を超えた模様だ。７月に入って一日当りの死者の数が増えている。

４）昨夜３か月振りにコロナウイルスに関する記者会見に臨んだトランプ大統領は、いつもに比べて明らかに悲観的な口調であった。このパンデミックは収束に向かう前に一旦大きく拡大するだろうと語っている。
公共の場でマスクの着用を拒否してきた大統領だが、昨夜の会見で、国民に対しマスクの着用を要請した。「たとえマスクが嫌いであっても、マスクには確かな効果が期待できる。われわれは利用できるものは全て活用せねばならない状況にある。」と語っている。

その一方で、ワシントン市当局は、トランプ国際ホテルのロビーで、市の規則に違反して大統領が月曜日にマスクなしでいたのを目撃されていた事実に関して、ホテルが法令違反に当たるか否か調査する予定だと語っている。

オハイオとインディアナの州知事が、マスク着用を義務化する大きな流れに逆らえなくなり、公共の場でのマスク着用を強制する法令を出している。

５）オバマ前大統領とバイデン大統領候補はパンデミック対策を活用した新戦術のﾋﾞﾃﾞｵの中で、トランプを攻撃している。トランプのコロナ危機への対応に不信の声をあげ、ウイルス感染拡大防止作戦に失敗した事実を隠そうとしているとトランプ政権を批難している。「自分の責任じゃないと逃げている大統領をあなたは想像できますか？」とバイデンが問いかけ、オバマが「我々がホワイトハウスで働いていた時にはそんなことは一度もなかった」と応じている。

６）国としてパンデミックによる経済上のダメージを緩和するための資金を投入する必要があると、議会とホワイトハウスの間で同意したが、救済の対象に関しては両者の間にはまだ隔たりがある。今後の法案成立の為には民主党の協力を得る必要がある。
失業者に対する追加特別支援や秋に学校を再開するか否かなどの問題でも両党間の更なる論議が必要となっている。