mixiユーザー(id:3045000)

2020年07月13日00:59

105 view

「ドン・ジョヴァンニ」ミトロプーロス、ベームを聴く

○ディミトリ・ミトロプーロス/ウィーン・フィル
 チェーザレ・シエピ、エリーザベト・グリュンマー、
 レオポルド・シモノー、リーザ・デラ・カーザ、
 リタ・シュトライヒほか

1956年、ザルツブルク音楽祭のライヴ。
序曲から、すさまじい迫力。
特に、ティンパニの強打が目立つ。
コーダは特に熱狂的だ。

第1幕以降は、適切なテンポとウィーンフィルの巧さが
曲の素晴らしさを最大限に引き出す。
有名なドンジョヴァンニとツェルリーナの2重唱は
ロマンティック過ぎず、淡々とした感じ。
ここは「ギリシャの哲人」といわれたミトロプーロスの
個性を感じる。

地獄落ちのシーンでは、ティンパニの強打に加え
トロンボーンの強奏が実に効果的だ。
ここはミトロプーロスが一番かも知れない。

○ベーム/メトロポリタン歌劇場
 チェーザレ・シエピ、エレナ・スティーバー、リーザ・デラ=カーザ、
 フェルナンド・コレナ他

1957年、ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場でのライヴ。
ワルターを思わせるような、速いテンポでテンションが高い。
地獄落ちのシーンも劇的だが、ラストの六重唱が堂々としていて
立派に全曲を締めくくる。
1957年の録音だが通奏低音はピアノ。これはマイナスかもしれない。

クリップス、フルトヴェングラー、ワルター、
ミトロプーロス、ベームと
5種類の演奏を聴いたが、今回、いちばん感動したのは
意外にもミトロプーロスだった。
知情意、すべてにおいて最高の名演だ。

これらの演奏を聴いて、モーツァルトの最高傑作は
この「ドン・ジョヴァンニ」ではないかと思った。
まさに神レベルだ。

ほかに聴いてみたいのは、やはり古楽器による演奏だろうか。
ノリントンは「魔笛」は良かったので、
「ドンジョヴァンニ」もぜひ聴いてみたい。


5 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する