mixiユーザー(id:465506)

2020年02月21日08:33

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トカゲの尻尾切り

 出雲の建国神話に出てくる八岐大蛇(やまたのおろち)。
 酒に酔って眠るし、草薙の剣(つるぎ)で斬れるし、たいしてこわくない。
 多頭のあいだの内輪もめを誘って、同士討ちさせるという計略だってとれそうだし。

 ほんとうにこわいモンスターは、万尾蜥蜴(よろずおのとかげ)。
 こいつ、アタマは(そんなに充実してないのが)ひとつだけ、ところが、尾っぽのほうが何万もある。
 身の危険を感じたら、そのたくさんの尾を動かして目くらまし。 攻撃されたら尾で受けて、どんどん盛大にトカゲの尻尾切り。
 なかには、切られるまえに自分から切れて、ぴくぴく動く尻尾さえある。

 いや、でも、それ防御でしょ。 攻撃能力がたいしたことなければ、こわくないでしょ、ですか。
 いえ、毒があるらしいです。
 プリニウスの『博物誌』によれば、蛇の王のバジリスクは、「その毒は非常に強力で、匂いにより他のヘビを殺し、息に含まれた毒は石を砕く」らしいけど、トカゲの王の万尾蜥蜴も、強い毒を持つ。
それも神経系の毒で、それを吐きつけられたら正気を失うらしいので、一見凡庸なその顔かたちにだまされないよう、この尻尾切りトカゲにどうか気をつけてください。

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