「トイ・ストーリー」シリーズ最新作。
シリーズものは、回を重ねていく度にグレードが落ちていくのが常ですが、「トイ・ストーリー」に関しては続編が作られるたびに良い意味で期待を裏切られます。
前作「3」は、観客をハラハラさせたり涙腺を崩壊させたりと、娯楽映画の要素がたっぷり詰まったご機嫌な作品でした。
「4」の公開が決まった時、「もうアイデアが出尽くしたはずなのに…。続編を作るのは蛇足ではないの?」と、正直なところ不安しかなかったんですよね。
ところが、作品の冒頭10分で、その不安はどこへやら…。
こちらの期待のハードルを、軽々と飛び越えていました!
作品のテーマはズバリ「オモチャ」。
子供の頃に、手近にあるモノでオモチャを作ったことはありませんか?
今回登場した、プラスチックの先割れスプーンで作られたキャラクター「フォーキー」は、オモチャの原点と言えます。
大人から見たらゴミのようなモノですが、子供自身にとっては大切なオモチャ。
もうひとつの重要なキャラクターのオモチャ、ギャビー・ギャビーは、一部が故障しているというだけで子供に手に取ってもらえない。
いつもアンティークショップに来ている女の子と、いつか一緒に遊びたい…、と願っているギャビー・ギャビーの心中を想像すると、とても切なくて涙を誘う。
自分に価値は無いと思っていたギャビー・ギャビーが、「自分にできること」に気付くところは、この作品の名シーン!
大人目線で見ていると、「オモチャ」をモチーフにして、大量生産、消費される事が当たり前になっている現代社会を風刺しているところが面白い。
「オモチャ」はお金を払えば買えますが、「子供の頃にオモチャと一緒に遊んでいた記憶」はお金では買えません。
「本当に大切なもの」は何か?を、改めて考えさせられます。
小さなお子さんだけでなく、大人の方々も是非ご覧ください。
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