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2018年11月04日22:05

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セシル・テイラーを聴く

忙しい時は、なかなか音楽を聴く時間が取れない。
そんなせいか、最近はスマートフォンで
音楽を聴く時間が多くなった。

外で音楽を聴くときは、
クラシックより、ジャズやロックのほうが多い。
若い時に比べると、ロックを聴く時間は
かなり減っている。
最近は、バッドフィンガーのアップル時代の2枚を聴いたが
大きな印象はなかった。
ビートルズのファンにとって、バッドフィンガーは
気になる存在ではあったのだが。
(アップルレーベルのいちばん有名な若手バンド)

ジャズでは、フリージャズのピアニスト、
セシル・テイラーのアルバムを2枚聴いた。

○セシル・テイラー Indent

テイラーのソロ・アルバムで、ライヴ録音である。
セシル・テイラーが好きだというジャズファンに
会ったことがない。
「さっぱりわからない」「考え過ぎ、スィング感に乏しい」
等々。
しかし、この「Indent」を聴くと、むしろ、わかりやすい
音楽なのではと思う。
短いモチーフの反復、そこから少しずつ音楽が展開されていく。
非常にクラシック音楽的。

そしてなによりも、テイラーの超絶技巧。
技術、体力、精神力に圧倒されてしまう。
しかもライヴである。
全4曲中、比較的穏やかな2曲目を除き、
エンディングが特に凄まじい。

繰り返し何度も聴いたがこれは傑作だ。
テイラーは、ソロの方が評価が高いらしいので
他のソロアルバムも、いろいろ聴いてみたい。

○セシル・テイラー 「セシル・テイラーの世界」

こちらは、トリオ、クァルテットの演奏。
サックスはアーチー・シェップだが
メインはピアノトリオによる演奏で、b、dsは
知らない人である。

かなり初期の作品らしく、テイラーのピアノは
すでに現代音楽的だが、バルトークやストラヴィンスキー的で
なんとなくであるが、親しみやすさがある。
それに対し、ベースとドラムはハードバップ調で
現代音楽のピアノVSモダンジャズのリズム隊といった趣きなのだ。
お約束の、エンディングにおけるピアノとドラムスのかけあいもあり
ジャズの面白さを十分に活かしているところが
テイラーの作品としては珍しい。。
「Indent」のほうは、現代音楽リスナーに勧めたいが
「セシルテイラーの世界」は、クラシックとジャズを両方聴くひとに
勧めたい。

テイラーは今年の4月に亡くなったが、ジャンルを超えた
真に偉大な音楽家、演奏家だったことを再認識した。
ほかにも聴いてみたい作品があるので順次聴いていきたい。
多作家なので大変であるが。

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