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2018年11月13日18:15

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トリオ・アコード@みなとみらい〜駒井哲郎展@横浜美術館

みなとみらいクラシックマチネと題された企画は、年6回(必ずしも隔月ではない)開催され
ワタシが足を運ぶのは1年ぶりです
1時間ほどのコンサートを2部構成で、間にもぐもぐタイムを挟む(これが1時間半もあるので、
食事だけではなくショッピングなどもお楽しみくださいというコンセプト)というのが、お一人様
であるワタシには時間を持て余す、なので毎回行こうという気にはなりませんが、今回は
ブラームスのピアノ三重奏曲を全曲ということですから即決定です

トリオ・アコードというグループは存じ上げませんでしたが、2003年に藝大の学生であった
3人(白井圭:ヴァイオリン、門脇大樹:チェロ、津田裕也:ピアノ)により結成された
従って30代半ばというこれからが期待される、事実本日の演奏はとても良かったです

ブラームスの室内楽曲は、ワタシ結構CDを持っておりますが、ピアノトリオはライブラリーに
なく、本日は敢えてYouTubeに頼ることをせず、ぶっつけで臨みました
まず第1番冒頭のチェロにめろめろになりました
ブラームス20歳の頃に書き始められた作品ですが、それから35年を経て大幅に改訂された
ようで、本日はその改訂版による演奏です

しかし演奏する方たちが若いせいか、ブラームス青年期の瑞々しさは失われていない
とてもメロディアスで、しかも技巧的、津田さんのピアニズムに感心しました
それにここのホールは、前にも書きましたが音響がいい、スタインウェイでも全然うるさく
ありません(先日の波多野さんもここで聴けたなら…)

福永先生に対する異論を、またしても主張したくなる第1部のアンコールはワルツで〆

さて1時間半に及ぶ休憩時間ですが、ちょうど横浜美術館で版画家駒井哲郎の作品展を
やっているということで、その画家が誰であるかも全く知らず、行ってみることにしました
もちろん予めネットの公式ウェブサイトで調べてはいましたが、そこに紹介されている作品の
落ち着いた色遣いがとても好もしかったので

1920年生まれということですから、ワタシの父より1歳下の大正ロマン世代です(実際に
活動したのは戦後ですけど)
作風は様々で、エッチングによる線描写のモノクロ調のものから、多色刷りによるもの、
具象的な風景もあれば、ミロやクレーを思わせる(実際に影響を受けたそうです)どことなく
メルヘンっぽいものもある

また他の分野とのコラボもあって、大岡信・金子光晴・谷川俊太郎等の詩集の挿絵や
実験工房の一員として湯浅譲二や武満徹の音楽にヴィジュアル側から参加したり、
俳優座公演では舞台美術や衣装デザインも担当するなど、大変な才人であります
時間を持て余すどころか、1時間半では足りないくらい

再びみなとみらいホールに戻って第2部はブラームスの2番と3番を
3番ともなると晩年に近づきますので、ようやく晦渋さが加わってきます
だけど、福永先生の仰るような「北向きの四畳半で聞かされる愚痴話」じゃないですよ
基本にはブラームスの愛した民謡の趣があったり、ブラームス特有のポリリズムも
あって、初めて聞く曲ですがすぐに虜になります

今度のアンコールは子守唄、ちょっと凝った和声付けになっていました(編曲者不詳)

同級生だけに3人の息もぴったりあって、曲の良さがストレートに伝わる、「今年の舞台から」
ベストテン入りは確実です

ちょっと残念だったのは、第1部と第2部は独立したコンサートで、単独でも聞けますが通しで
買うと割引になる、しかしネットでは別々に購入することになるので通し割引にはなりません
大した金額ではありませんが割引という言葉に弱いので(かといって窓口まで行って買えば
交通費がかかります)、ネット購入にも通しで買える選択肢を作ってもらいたいです

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