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2018年05月08日13:21

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彼らは背景が違う

この問題の根底にあるのは
中国人が「パクリ」が好きだというのではなく
他者のデザインを使った商標登録が「何が悪いのだ?」という
感覚の違いにあるのである。

あるニュース番組で、この商標が無効とされた企業の
担当者の音声インタビューが流されていたが
まだ知的財産権という概念が中国で確立される前に

「このデザインで自社の商品を売る権利」を
中国政府に申し出てOKを貰ったのだから
今更「売るのを止めろ」と言われても困る

と主張していたのが印象的だ。

似た話がある
昔、とある老人に聞いた事がある

夜中に自動車がスピードを上げてよく走る田舎道のど真ん中を
ゆっくりゆっくり歩く老女が居て
車で轢きそうになったことがある。
辛うじて老女を避けて走行した後、
僕は車を降りてその女性に言ったのだ。

「この辺りは街灯も少ないので、車道の真ん中を歩いていると
大変危ないですよ。せめて端の方を歩いて下さいよ」

これでも、ちょっと怒りを堪えて優しく言ったつもりだったが
その老女が言い返した言葉に唖然とした。

「あんたなぁ。昔はこの辺りは道も舗装されて無くてなぁ
信号も後から出来て、勝手に守れと言い出して
道の真ん中を私が歩いて何が悪いのか、と思うのや」

彼女の言い分は、自分が若い頃は
道路も舗装されていないし信号も無かった。
何の断りもなく後から出来た道路とそのためのルールを
どうして自分が守らないといけないのだ?

という話である。

中国では2008年のWTO加盟に伴って
漸く外国の著作権を侵害したら
世界のビジネスから誹りを受けますよ、という
罰則付き法律が施行されたばかりであり
それが国民に浸透しているとは到底言えない時期である。

明治時代の日本人が
舶来の電子機器や洋食のレシピを見て
真似をして作ろうとした時に
「それって著作権侵害ですから!」と指摘されて
「それ、ナンボでっか?うまいんでっか?」と言い返すのと
同じ次元である。

だから許そうというのではないが
まだ外国の意匠を侵害していたら
直ちに修正しなければならないという
根本的な理解が無いのである。
簡単な話である。
他人の著作物を利用している場合は
許可を貰うか、使用料を払うかして使用すればいいのである

我々が嘆かわしいと思うのは
彼らが使用している意匠が
オリジナルよりも格段に劣化した
「何か滑稽な下手なデザイン」に成り下がっている事である
ちゃんとお金を払ってちゃんとしたデザインのものを
使わないと許可しない!と指導するのは
中国政府の務めであるが
彼らはその責を負おうとしないのである。

別に認めている「中国王朝史」の末尾には
王と民草の関係についても少し解説しようと思うが
彼らにとって都合の良い社会やルールを作るのが役人の仕事だと
中国の国民は未だに思っているので
一つのルールの遵法意識が定着するのに
しても時間がかかるというバックグランドがある事も
我々は知っておいた方が良いと思う。


■偽ドラえもんは駄目!=中国で商標無効判断
(時事通信社 - 05月07日 21:05)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5100916
 【北京時事】中国の北京知的財産権法院(裁判所)は、スポーツ用品を扱う福建省の企業が商標登録していたキャラクターが、日本の人気アニメ「ドラえもん」に酷似しているとして、著作権侵害を理由に同社の商標登録を無効とする判断を下した。中国紙・北京青年報などが7日までに報じた。

 ドラえもんは中国でも、長年にわたり大人気。報道によると、この企業は当局が商標無効と判断したことを不服として、同法院に持ち込んでいた。同紙が掲載した偽ドラえもんのイラストは、本物に非常によく似ている。 
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