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2017年06月11日22:02

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イリーナ・メジューエワを聴く

イリーナ・メジューエワというピアニストを
今まで、聴く機会がなかった。
ロシア人だが、京都在住なのだ。
去年聴いた、エフゲニー・ザラフィアンツも
日本の音大で教えていて、
こういう例は、最近増えているのかもしれない。

大阪ではクラシックのコンサート自体
激減していて、彼女を聴く機会がなかったのも
それが原因かも知れない。

そのメジューエワが、ベートーヴェンのピアノソナタ
第27番、第30番〜32番を弾くというので、はるばる北山まで行って
聴いてきた。
(6/9、京都コンサートホール)

第27番の冒頭を、しっかりしたフォルテで
弾くのを聴いて、最近流行りの
スタイリッシュなベートーヴェンとは
一線を画するものを感じた。
女流といっても、身長は175cmくらいありそうだし
演奏中の背中の筋肉、骨格がいきり立っている感じだ。
これは期待できそうだ、と思った。

27番はイマイチだったが、
30〜32番は実にすばらしかった。

30番は抑制された演奏、
31番は個性的な演奏。
そして、32番は、圧倒的な演奏だった。

それには、1967年製という、ニューヨークスタインウェイの
ピアノの存在が大きかった。
その可能性を、ピアニストが最大限に引き出すのである。

31番「嘆きの歌」の、ためらうような、ルバート。
32番、第1楽章の激しい気迫、
そして、第2楽章の輝かしい響き。

本当に、いつまでも聴いていたいような演奏だったが、
32番第2楽章のラスト直前で、拍手のフライングである。
これは本当に残念であった。

アンコールは聴かずにコンサートホールを後にした。
北山は何もないところだ。帰るしかない。

6月は小山実稚恵のリサイタルがあるのだが
ベートーヴェンの第31番と、曲がだぶるので
行くのをやめた。
また次の機会に。

メジューエワは、12月に神戸で
展覧会の絵を弾く。
これはぜひ聴きに行きたい。
神戸は遠いけど。
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