○ベートーヴェン ディアベリ変奏曲
ダニエル・バレンボイム(Erato)
バレンボイムのピアノのレパートリーの
中心はまちがいなくベートーヴェンである。
彼はベートーヴェンの演奏について
「大胆な表現に踏み出すことを厭わない」
と語っているが、これは彼がベートーヴェンの演奏に
自信を持っていることの表明みたいなものだと思う。。
彼のベートーヴェンのCD中、これはベストといってもいいくらいの
出来栄えである。
各変奏の表現を徹底的に追求した名演だ。
第23変奏など、これ以上速いテンポで弾けないくらいだが
ここはこうあるべきだという説得力を感じる。
この曲の面白さがイマイチわからないというひとには
おすすめである。
○Nathan Davis “If”(P-Vine)
ネイサン・デイヴィスのことは、ドルフィー「ラストレコーディング」
に参加していること、フルート、バスクラリネット、サックスを
吹きこなすマルチ奏者、ということくらいしか知らない。
しかし、この「If」(1976年録音)には圧倒されてしまった。
1976年録音とあるように、エレキベース、フェンダーローズなど
電気楽器を含めたジャズアルバムだ。
まず、すごいのがエレキベース&ドラムス。
タイトでスピーディでダイナミックなファンクビート!
このビートに乗ってサックスがかっこいいアドリブを吹きまくるのだ。
第3曲「Bahia」と第4曲「African Boogie」。
とくにすごいのが「African Boogie」。
このリズム隊の勢いは常軌を逸しているほど。
ベースのソロの巧さもあきれるほどだ。
この2曲だけで圧倒されてしまう。文字通りのノックアウト。
7月の終わりに女性シンガーの伴奏をやることになったので
音楽喫茶に楽譜を取りに行った。
6月のソロコンサートを終えて、しばらくのんびりしていたが
それもこれで終わり。
ゆっくりしたペースで練習をはじめたい。
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