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2016年05月01日21:08

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「アイ・アム・ア・ヒーロー」を観ました

漫画原作の邦画です。
いわゆる「王道ガッカリパターン」ですが・・・。
とんでもない!
見事な「今観るべき、世界中のゾンビ映画ファンのための映画」となっていました。

原作については、いわゆるコンビニ本で2冊出た時に買って読んでみました。
現代日本の日常に、突如ゾンビが登場したら・・・?というテーマを、実にユニークに描いていて、なかなか面白かったです。
いつもの風景の中にゾンビが登場し、徐々に非日常へと変貌していく部分が序盤なのですが、ここがなかなか巧みに描かてれいると思いました。
まだ異常に気付いていない人と、いきなり異常に突き落とされた人が共存している空間。
ここが非常に良かったです。

そして、この映画の前半がちょうどその部分に当たるのですが、ここのスピード感は最高でした。
原作を見事に省略した上で、一気にとんでもない事になってしまう状況が、息つく間もなく展開します。
ゾンビ初登場からタクシー横転までの流れは本当に興奮しました。

何と言っても、最初のゾンビの動きやメイクを見た瞬間、この映画は信頼できると確信しました。
こういうのが観たかったという感じです。
この映画全体の特殊メイクの見事さ!
なんでこれまでこういうのがあまり観れなかったのか、不思議です。

以降の展開は、まあゾンビ映画の王道パターンになります。
本当に真正面からゾンビ映画に体当たりした内容なのです。
これは日本のゾンビ映画ファンにとって僥倖です。

確かに、すでにある様々な作品からの影響はあります。
序盤の一気に非日常になる展開は「ドーンオブデッド」、感染する感じは「28日後・・・」、過去の記憶を持ったままゾンビになるのは「サイレン」・・・。
もちろん、あらゆるゾンビ映画の元祖であるロメロからの影響も当然あります。

でも、そういった様々な作品の「美味しい所」をうまく組み合わせた上で、日本ならではの要素を盛り込むことで独自性を出していると思います。
日本が舞台だと貧乏臭くなる・・・のではなく、日本が舞台だからこそ面白いのです。

問題点としては、原作の途中までの映画化のため、話が途中で、謎が多く残ってしまっているところです。
これは仕方ないでしょう。
一応ドラマとしての区切りはついているので、これはこれで終わっているとも言えます。

あと、後半テンポが落ちるところですが、まあダレるほどではないです。
「28日後」みたいに、クライマックスが異常に地味なのに比べれば、ちゃんと大きな見せ場もあるし、よく考えられています。
あ〜、「ワールドウォーZ」の方がもっと酷かったか・・・。

とにかく、今一番観るべき映画であるのは間違いなし。
CMに出て「サイコ〜!」とポーズを決めたくなる、嬉しい映画でした!
原作の続きも読んでみるかな。


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