マイミクのしおぱんさんのお誘いを受けて座高円寺の朗読劇に行って参りました
ジョージ・ガーシュインの生涯を、ガーシュイン所縁の二人の人物の往復書簡で
語り、ピアノ独奏がそれに絡むという趣向で、ピアノと物語というシリーズもののようです
所縁の人物というのはヤッシャ・ハイフェツとケイ・スウィフトという女性音楽家
ハイフェツはもちろん知っていましたが、ガーシュインと同じくユダヤ系ロシア人というつながり
さらにハイフェツの妹とガーシュインが交際していた、これは知りませんでした
また、スウィフトは人妻ですが、これまたガーシュインと関係があったということ
このことは宝塚で舞台化されているようですが、もちろんそんなことも知りませんでした
ということで、意外とガーシュインのことは知りませんでしたね
伝記映画「アメリカ交響楽」も未見ですから
知っているのは彼の作品だけ、これが佐藤允彦さんのピアノと、ケイ・スウィフトを演ずる
土居裕子さんの歌で演奏されます
土居さんは先日の「マンザナわが町」のキャストの一人で、しおぱんさんは彼女の
追っかけをやっているらしい（それでマンザナを観たワタシに声がかかった）
たまたまですけど、高円寺までの長旅に村上春樹の「雑文集」を読んでいたのですが
ちょうどアメリカにおける黒人とユダヤ人の関係について論じている文章がありました
1960年代前半には公民権運動において黒人とユダヤ人は共闘関係にあった
しかし最近（春樹さんの文章の書かれたのが1994年）黒人指導者は反ユダヤ主義に
転じたとのこと、それはユダヤ人が黒人を利用して社会的地位を確立したという見方
をしているのだそうです
ユダヤ系であるガーシュインと、彼が作曲した黒人による初めてのオペラ「ポーギーと
ベス」のことを舞台で見ながら、複雑な思いに捕らわれておりました
土居さんの歌ったなかにガーシュイン作曲ではないものが何曲かありました
クルト・ヴァイルの「My Ship」は作詞がアイラ・ガーシュインだからいいとして
ショウ・ボートのなかの「Can't help lovin' dat Man」を歌ったのがわからない
しかも曲名と作者がプロジェクタで映されるのですが、オスカ・ハマースタイン�兇�
名前になっている、これは作詞者じゃないですか（作曲はジェローム・カーン）
間違えたんでしょうかねぇ
しおぱんさんによると、土居さんは今年初めに富山のオーバードホールで
ショウ・ボートの主役を演じたそうですから、持ち歌を披露したのかな
ともかく、土居さんは芸大の声楽科を出られた方なので、そういう歌でした
ジャズヴォーカルではありませんでしたが、ガーシュインの作品は元々が
ミュージカルなんだからこれでいいのですね
問題は佐藤允彦さんのピアノで、ジャズピアニストの大御所としてはちょっと期待外れ
自身のインプロヴィゼーションで弾くのではなく、楽譜（ガーシュインのオリジナル版
だったのか？）を見ながらだったので、弾きにくかったんでしょうかね
なお、ケイ・スウィフトという人物のことは知らなかったのですが、ガーシュインの
ミュージカルに「Oh! Kay」という作品があって（名曲「Someone to watch over Me」で
有名）、このタイトルと関係があるのかなと思いましたが、言及はありませんでした
さきほどネットで調べたら、やはりそうでした
なんか、ランダムな日記になってしまいましたが、そういう舞台だったのです
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