ピーター・ラブゼイの新作The Stone Wifeを読んだ
相変わらず最高に笑えます!くすくす笑いから、お腹を抱えてまで
バースのオークション会場に突然覆面をした3人組が拳銃を持って現れた。「バースの妻」という彫刻のセリが最高潮に盛り上がった時だったので、最高額の入札者の大学教授が立ち上がり抵抗したため、射殺されてしまったのだ。
犯人たちも慌てふためき「バースの妻」の彫刻を持ち去ることもなく、会場の外に待たせていたトラックで逃走するという事件が発生したのだ。
しかし大学教授は解剖すると、余命いくばくもないガン患者だったこともわかる。
しかも、彼の妻は再婚で、不倫のあと結婚したことも分かるのだ。そして大学教授が死ねば、教授の椅子に座れる博士も、彼女と関係があるのだ。それに英国では拳銃は所持できないから、ギャングが絡んでいることも考えられるのだ。
ここからの展開は読んでのお楽しみ、どこへ行くのか分からない面白さがある。
もちろん、中身も濃くて面白いです
そして真打ピーター・ダイアモンド警視の登場で、たちまち英国流ジョークとユーモアが炸裂するのだ!
「こんな物のために殺されたのか?これはいったい何なんだ?」ダイアモンド警視。
「くたびれたガラクタだろう。大量のバナナのかたまりか?」
「いえ、馬に乗った女性像だそうです。チョーサーのバースの妻の彫刻だとか」
ダイアモンドが黙っていると「カンタベリー物語の」と女性刑事。
「私は学校に行ってチョーサーの試験に合格したのだ。全部は覚えてないけども、、」
「「バースの妻はかなり浮気者だったようですね」とインゲボルグ刑事。
「覚えているところでは彼女は何度も結婚したということだ。それも言うなら「世界の女」とでも言いたまえ。私の習った学校では純粋な子供の心を傷つけるような言い方はしなかったな」
「でもあなたの心は純粋ではなかったと思いますが」若いインゲ刑事。
「現場に行ったら、カフエとトイレは必ず立ち寄ること!通り過ぎるなだ!」
「朝腹いっぱい食べてきたんですが」と若い刑事」
「私も食べたさ、もう2時間も経ってるじゃないか」
そして食べてから若い刑事が立ち上がり、「あなたの教訓の一つを」というのだ。
(前の作品では100人体制で犯人を包囲した時、村にはトイレが13しかないと言ったら、警視が100人一度にはトイレにいかないだろうなんて)
例によって副署長とのやり取りも最高です。ピーターは腹の中で「卑猥な言葉を連発しています。
刑事と聞いて「Am I missing something?」
「I don’t know.But we are missing your name」
こんなジョークはごく当たり前である。英語の勉強にもなります。
「Open up his body.Please tell me.」
「You can have Ringside seat. Or send your dupty.as usual」
もちろん警視は怖がりだからインゲ刑事に立ちあわせるのだ。彼女は空手家でもある。
モナリザの微笑みがルーブルから盗まれ、その間に泥棒が6人の金持ちにモナリザの贋作を「これが盗まれた本物です」と売りつけ大儲けしたのだ。金持ちは秘密に所蔵したがるから、泥棒も上手いのだ。あとで犯人が逮捕され本物のモナリザがルーブルに返された有名な実話も書いてあったなあ
!
ぜひ、お読み「ください!気分がすっきりしますから
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