なかのさんの企画第二弾に寄稿する作品が完成した。
タイトルは「Die Schleife auf dem Lop Lop」という。Lop Lop、この奇妙な響きは鳥の名前で、シュルレアリストのマックス・エルンストの内部風景から生まれた。
ロプロプ、それはマックス・エルンスト自身のオブセッションであるとともに、少年時代に「百頭女」などのコラージュ作品に触れ、とてつもない霊感を得た私の心のなかにも飛んできた。
以下ウィキより飲用。
高校生時代(1906年)、愛鳥であるインコのホルネボムが死んだ次の朝に、母親が妹ロニを出産した。少年マックスは衝撃を受け、妹が鳥の精気を吸収してこの世に生を受けたと信じ、それ以後鳥のイメージが彼の重要なモチーフとなった。特に鳥類の王者・怪鳥ロプロプを中心に配したシリーズは彼の好むところの作品である。
ロプロプ、それは、
飛ぶ。
廻る。
啼く。
生きる。
死ぬ。
そして、
甦る。
私は仏教徒ではあるが、輪廻を信じない。
しかし、意識の輪廻は信じる。
この世に生を受けているものに限って、即ち、目に見えているものに限って、
飛び回るのだ。
この世だけの輪廻。
それがなかのさんの絵で飾られ、秋の文フリなどでお目見えになる。
私の作品のなかのロプロプは繰り返し言う。
So geht es.
“そういうこと”
私自身の口癖でもある。
ベケットやヴォネガットを耽読してきた私の人生観を凝縮した一言だ。
ロプロプ、鳥類の王者、飛び来たれ、そしてメリーゴーランドとともに廻れ。
トリップ感覚満載の文体で語られる輪廻物語、括目して待て!
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