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2012年06月01日16:45

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お金の話。

私は小さい時からお金にうるさい。
というのは、聴覚障害のハンデを負っていると自覚してから、将来普通の人と同じように自立するのに苦労するという危機感を持つようになったためだ。
二十歳になってから障害年金を受給するようになっても、お国から出るお金というのは国民の血税からのものなので、補聴器の維持費、貯金、寄付に限って今日に至っている。

とにかく健常者、障害者を問わず、人間の基本は自立である。

自分の食い扶持は自分で稼ぐ。それが原始時代から変わらぬ人間の生き方だ。
幸い、というのもヘンだが、オヤジは小学校以来小遣いをくれたことがない。カネが欲しければそれに見合うものを差し出せ、というのが口癖だった。聾学校で十分貴様には投資している、投資した分しっかり働けとも言っていた。
それで私は家事を担当し、料理、洗濯、掃除と何でもやった。
お年玉とかそういうイベントは親戚、祖父、祖母がいくらか出してくれたけれども、オヤジはもとより、母までもが一切小遣いを出してくれなかった。その代わり、日当千円は働いた分必ず出してくれたので、30日働いて月三万円の儲けだった。これは八歳とか九歳の子供にとっては豪勢な値段である。だから私は小さい時から本をたくさん買えたし、家庭教師の賃金も自分で払えた。

中学までそういう生活が続き、高校に入ってからは港湾の荷役などでデカく稼ぎ、バイクなどを買った。貯金もしていたので、母の日、父の日と贈り物をしようとしたら、オヤジと母はそろって受け取りを拒否した。おまえが働いたカネはおまえのためだけに使えと。それが私が唯一感じた親心だった。

高校までは公立だったので学費はそんなにかからなかったが、私立の大学に進むと異常に思えるほどかかったので、貯金はあっという間になくなり、この時期にしたたかに赤貧を体験した。

お金にうるさくなり、カネに強くなっていくと、社会のなかで生活するということがどういう仕組みで成り立っているのかが分かってくるもので、保険の掛け金とかも数社の売り込みを十分吟味してからやっと決めるという注意深さも身についた。

でもほんとうは、ちまちましたことが大嫌いなので、支払うものは全てキッチリと支払って後はのんびりするということを覚えて以来、ずっとそういう暮らし方をしている。後でギャーギャー騒がないように、領収書、レシートは全て取っておいて他人の目にも帳尻が合うように揃えておく。

こんな感じで今日に至っているわけだが、お金がなければ生きられないというのは私も身に染みて知っている。
だから、にっちもさっちもいかなくなった人のために、最後の逃げ道として生活保護が用意されていることも理解している。

だが、世のなかには、二十歳になったら障害年金がもらえるということを娘に知らせずに、父親が代理として障害年金を巻き上げるというケースがあり、しかもその父親は生活保護を受給し、パチンコ三昧だった。私はそれを耳にすると、木刀を持ち出して父親を追いかけ回してタコ殴りにした。
この件で、クズな父親と娘を別れさせるのに大変な努力をはらって以来、生活保護を受給している身でデカい顔をしている輩に対して嫌悪感を持つようになった。

もちろん、働きたくても働けない、明日に希望を見出せない境遇に置かれている人が存在していることは知っているし、現に檀家にそういう人がいる。これがまた頑固者で、あんたは生活保護を受けるべきだと説得しても、失礼なことを言うな!!と激昂し、内職の口がないかとあちこちの工場を杖をついて歩き回っている。
このように意地を張り通して死んでしまった人は十指では足りないくらいだ。

震災と源発事故の影響をもろにひっかぶった人たちこそ生活保護が必要なのではないか、子供を巻き添えにするよりは生活保護で生命をつないだ方がいいのではないかという思いも出てこよう。
だがそういう思いをよそに、兆円単位で生活保護の恩恵にのんべんだらりと預かる輩が蔓延しているうちは、厳しい目で見ざるを得ない。

あぶく銭だと思って使う者は明日にでも早死にしますように。

以下のキャラクターは貧乏でもたくましく生き延びられることを教えてくれた二人。

フォト


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後、銭ゲバもいますけど、風太郎は実はカネよりも大切なものがあると教えてくれましたからねぇ・・・

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