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2023年07月15日20:39

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東響第92回川崎定期@ミューザ川崎

本日のプログラムのエルガーはいつも「威風堂々とエニグマ変奏曲ばかりが有名で」
という枕話を振るのですが、ではヴァイオリン協奏曲はどうであったかと過去の日記
を検索してみたところ、2011年4月に都響で聴いておりました
しかもカップリングが本日と同じブラームスの2番(!)、こんなのも珍しいですね

で、過去はモーシェ・アツモン氏指揮で東日本大震災直後のコンサート、多くの海外
アーティストが福島の放射能を懸念してキャンセルした中で、立派に演奏をしていた
だけました(別にアルミンク氏がどうだということではないのですが)

ともかく、本日はノット監督のお国ものです
過去の日記にはエルガーのVl協について「天国的長さ」としか書かれておらず、少々
危惧しておりましたが、それ以降数少ないながらも「威風」と「謎」以外のレパート
リーも聴きまして、いかにも英国らしい中庸と節度に満ちた作風は安心して聴けると
いうことを知っております、だから今日もマエストロとソリストのチャイコフスキー
コンクール優勝者である神尾真由子さんに委ねました

神尾さんはロングドレスではなく、ベージュのミモレ丈のタイト気味なスカート姿
Hな意味ではなく、足の踏ん張り具合がよくわかります
1731年製のストラディヴァリウスですが、美音で嫋嫋と、というよりは作品の悲劇
的作風が前に出てくる感じです
とはいえ、先日聴いたばかりのチャイコの4番のような、「悲劇です!」という押し
つけがましさはなく、あくまでも英国音楽のそれであります
第2楽章なんかも旋法によるところが(ワタシの好きな)中世のノスタルジーが感じ
られ、ビートルズにもこれがあるようなぁと思っておりました

終楽章は、公演パンフ解説によるとラプソディーということで、ソリストのみならず
オケもさまざまな技巧(演奏上も作曲上も)が繰り広げられます
ヴィジュアルで見ておりますと、弦楽奏者は細分割され休んでいる方も見られる
また弦楽器をマンドリンやギターのようにトレモロで弾いたりしていて興味深い
最後は壮大に曲を締めくくり、さすがにフライイングはないものの、ちょっと拍手が
早かったかな

同一プログラムのサントリー定期は明日なので東条さんの日記もまだ、アンコール曲
もわかりませんでしたが、何度もカーテンコールを繰り返しながら最後はマエストロ
と一緒に登場して、ソリストアンコールはありませんでした
(コンチェルトの本番は譜面を置いていましたが、全然見ていないようで、レパート
リーにないから落ちたときの保険のためということだったのでしょうか)

休憩に入ったのが15時を過ぎておりまして、これはかなりオーヴァーするよなぁと
思っておりましたが、そこはブラームスの交響曲の中でも一番好きな2番ですから
全然問題ありません
ノット氏の優美な指揮スタイルにぴったりの第1楽章主題には、オーディオ・ヴィジュ
アルともにうっとりで、第2主題のチェロのパートソロも本当に美しい

言い忘れましたが、本日も対向配置で、先日の都響とは異なり下手から第一Vl、チェ
ロ、ヴィオラ、第二Vlの順で、従ってコントラバスも下手側です
編成はエルガーが12−12−8−6−5、ブラームスが14−14−12−10−8でした

大好きなブラ2なので、多くは語りません(過去の日記同様)
下世話なことではありますが、終楽章のテーマはこどもの頃見たアニメ「風のフジ
丸」の主題曲(時は戦国、嵐の時代)に似ていて、いつも聴くたびに血湧き肉躍りの
思いを強くするのでありますが、それはアニメ経験のない多くの聴衆の心も鷲づかみ
にして、マエストロのタクトが下ろされるのと同時に拍手が起こってしまいました
仕方ないですよね

ソロ・オヴェイションはまずホルニスト(第1楽章の第1主題担当)次いでオーボエ
(第3楽章の牧歌的主題担当)というのは予想通りでした
団員がすべてはけた後、マエストロが一人で登場、聴衆は帰りかけたところではあり
ますが、先ほどにもまして壮大な拍手が起こるのも(もちろんワタシも)当然ですね
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