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2021年10月10日12:59

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素敵な体験に「招待」をいただけることの有難さ・・・びわ湖ホールオペラ「つばめ」

昨日みたオペラの余韻に、今日も浸っています。

大津 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール中ホール
びわ湖ホール オペラへの招待 プッチーニ作曲 歌劇『つばめ』
(10月9日公演)
園田隆一郎指揮 大阪交響楽団
マグダ 山田知加       リゼット 脇阪法子
ルッジェーロ 谷口耕平    プルニエ 古屋彰久
ランバルド 市川敏雅
ペリショー 平欣史    ゴバン 有本康人  クレビヨン 美代開太
イヴェット 飯嶋幸子  ビアンカ 坂田日生  スージィ 藤居知佳子
演出:伊香修吾
装置:二村周作
照明:原中治美
衣裳:村上まさあき
音響:小野隆浩(びわ湖ホール)
舞台監督:山中 舞

見た帰り道、耳から離れようとしないこのオペラのメロディーを、何度口ずさんだことだろう。今日も朝から、何回も何回も小声で歌っては、家内こすもすの笑いをさそっている、そんなぐすたふくんなのです。

良かった、本当に良かった。何も言うことがないくらい。

今日も明日も公演があるから、どの程度のことを書くことが許されるかわからないけれど、差しさわりのないことを書くなら・・・歌手の方々の魅力もさることながら、演出が秀逸。そして、その演出を担当された伊香さんが、公演に先立って舞台にあらわれて述べられる口上が素晴らしい。この口上があって、初めてこのオペラを理解することができたと思います。

「リング」でも採用された、薄いスクリーンを舞台の前面に張って、そこにプロジェクションマッピングがされるという演出なのだが、そのスクリーンに展開するのは、まるでモノクロの無声映画。それが、このオペラが「すこーし昔の」「古き良き(うーん、良いと言っていいのか・・)」時代のものであることを如実にわからせる。そして、最後に「FINE」の文字が浮かび上がるあたり、本当に名画を鑑賞したかのような感興にどっぷりと浸れます。

その時代の背景、なにより主人公のマグダという女性が何者なのか、そのおかれた社会状況がいかなるものなのか、それがしっかりと理解できないと、このオペラ、ぐっとこないんですよ(いま、そんな女性存在しませんから)。理解してこそ「つばめ」というタイトルの意味がわかり、コミカルな外見(プッチーニ唯一の人が死なないオペラ!)にもかかわらず、実は号泣せんばかりの悲劇であることがわかる。ほんとに泣ける。実際、ぐすたふくん、目が潤みました。

この作品、あまり上演されないらしいのだが、いいオペラだと思いましたねえ。メロディーはいいし(トレンディードラマの「ロングバケーション」の「セナのピアノ」にそっくりなメロディーが出てくる)、コンパクトによくまとまっているし。こんな佳品に出会わせてくれる、びわ湖ホールと園田さんになんと感謝していいのやら。

オペラとしては、第二幕のクライマックス、コーラスをバックに登場人物4人がそれぞれの思いを高らかに歌い上げる四重唱が圧巻。これを聴けただけでもここに来た甲斐があろうというもの。会場の盛り上がりもものすごく、いつ果てるとも知れない拍手が続きました。この時間が、「オペラ」だよなあ・・・ここに来た幸せをしみじみとかみしめましたねえ。

明日の公演が、アーカイブ配信されるようです。
https://www.biwako-hall.or.jp/performance/rondine2021
ぐすたふくん、帰ってきて早速チケット購入しました。こすもすを誘って、一緒に見ます。


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