1)全国で最悪のコロナウイルス感染の2州の内の一つ、ダコタ州では新規感染者数がようやく下がり始めたが、全国的にはまだ感染は拡大を続けている。そして警戒せねばならないのは、新規感染者が減少し始めたころから死亡率が上ってくるのが今までのパターンなのだ。これは夏の感染爆発がピークを過ぎてから10日後に死亡率が急増した経験があるからだ。新規感染者も死亡者も感謝祭を向かえて急増することが懸念されている。
2)コロナ関連死の数は全国的に高水準を保っている。コロナは白人よりも、アジア系、黒人、ヒスパニックなど多様な人種のアメリカ市民により多く襲い掛っており、有色人種たちは悲惨な状態に陥っている。
3)感謝祭の大移動は事態を大きく悪化させるに違いない。政府当局者や医療専門家たちは、全アメリカ市民に外出を控えるよう、最後のお願いに必死だ。「あなたは、自分がコロナには感染しないという保証は全くない。また、あなたが訪問しようとしている家庭にコロナ感染者が皆無という保証もない。」とジョーンズ・ホプキンス保健センターのトム・イングレシー理事が日曜日にFoxニュースで警告している。
4)その一方で、信頼できる筋から出されるワクチン開発のニュースが注目を集めている。
月曜日には、アストラゼネカが開発中のワクチンが90%の確率で有効性が確認されたと発表した。
これで有効性の高いワクチン開発の成功を発表した製薬会社は3社になった。
だが、FDAがこれら全てのワクチンを承認したとしても、これらのワクチンがアメリカ市民全員の腕に注射されるまでには、気が遠くなるような膨大で極度に複雑な作業が待っているのも事実だ。
先ず、ワクチンを夫々人口数がことなる全国50の州と地域に配分せねばならない。代表的な2種類のワクチンは、夫々違う温度で保管せねばならないし、夫々2度の投与がひつようだが、その間隔はワクチンによって夫々異なっている。
ワクチンの配送に当たる予定のUPSの輸送担当者には、最近になって既に多くの感染者が出ている。更に、空輸にあたる予定の国際航空輸送協会は都市間の飛行ルートがパンデミックで厳しく分断されている状態だと警告している。
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