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2020年05月16日18:53

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為すべきは注意喚起だけではなく

 コロナウイルスの蔓延が続く中,2020年5月の時点では確実な予防薬も特効薬も無く,清潔を心掛けて感染を避け,万一感染したならば対症療法で患者の症状を緩和しつつ自然治癒を図るという方法での対処が行われています。

 そんな中でマダガスカルにおいて予防と治療と双方に有益な薬が開発されたようです。当然ながら同国内では喜びをもって受け入れられ,周辺諸国にも配布が始まったとのことです。それに対しWHOアフリカ地域事務局では「この薬については治験が行われていない」と注意喚起して人々の油断やぬか喜びに釘を刺したと報道されています。
 確かにこの指摘自体は全く妥当であり,効かない薬を効くと思って油断すれば感染が蔓延するし,また「治療」に用いて患者が手遅れになってしまったりしては目も当てられません。WHOによる指摘は妥当だと思います。
 しかし「その薬は効くかどうか分からないぞ」と指摘しているだけでは疫病の鎮圧には役立ちません。治験を経ていないのであれば,治験を行う方向に進めていく必要もあるのではないでしょうか。WHO自体は研究機関ではないので,自ら治験を実施することは困難だろうと思われますが,治験を行う体制の弱い国から「予防薬・治療薬発見」と連絡を受けた場合に別の加盟国に治験実施を求めるといったことが可能になると良いのではないでしょうか。

 これは今回のことに限りません。コロナウイルスは違うようですが,近年における政治・経済のグローバルで人の交流が増えたことによって特定地域のみに存在した風土病が世界的に蔓延してしまうという事態が容易に予測されます。一方,そうした風土病がもともと存在した地域においては伝統医療による予防や治療が行われてきた可能性が高く,その中には確かな効果を有するものも存在するでしょう。疫病の蔓延時に「予防・治療に効果がありそうだ」という手法が報告された際には早急に治験を行ってその効果を顕彰する必要性は今後ますます高まっていくものと思われます。

 WHOには感染症の予防・治療法が報告された際に,その治験について他国研究機関への依頼を仲介する等の役割をも果たして頂ければと願うところです。



■薬草飲料でコロナ予防? アフリカで話題、WHOは懸念
(朝日新聞デジタル - 05月13日 10:24)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6080045
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