写真左はチャーリー・パーカーのベストアルバム。
だいぶ前に購入したもの。
いわゆる「駅売り」とか「書店ワゴン売り」などと
呼ばれるもので、正式なベスト盤ではない。
有名な「Now's the time」「Night in tunisia」
などが入っていて、別にどうということのない
内容なのだが、
１曲だけ、よくわからない曲が入っている。
「What is this thing Called love?」なのだが
もともと、何のアルバムに入っているのか
わからないのだ。
パーカーで有名なのは、サヴォイ＆ダイヤル録音、
ガレスピーとのコンビ、晩年の名盤などなど。
それらは当然知っているのだが、この演奏は
それらとはまったく趣が異なる。
この演奏の特徴としては
�］寝擦藁匹い�、かなり自由な演奏で
正規録音という感じがしない。
��15分54秒。パーカーの録音としては
かなりの長尺である。
��パーカー以外も、トランペット、テナーサックス、
ピアノと、いずれも名人。とくにピアノは凄い。
この曲が、何のアルバムに入っているのか、
そして、ピアニストは誰なのか、
わからないまま、数年が過ぎた。
You Tubeで、パーカーのアルバムが
いろいろアップされているので、
それらを聴いてみた。
そして、やっと、この
「What is this thing Called love?」を見つけたのだ。
Charlie Parker「Jam Session」（1952年）
そして、ピアノは、オスカー・ピーターソンである。
アルバムタイトル通り、メンバーがソロを競うのだが
メンバーはたくさんいて、
チャーリー・シェイヴァース（tp）、
ベニー・カーター、ジョニー・ホッジス、パーカー(alt)、
フリップ・フィリップス、ベン・ウェブスター(ten)、
オスカー・ピーターソン(p)、バーニー・ケッセル(g)などが
順番を決めてプレイするのである。長尺になるわけだ。
一応、パーカーのアルバムということになっているが
彼は主役ではなく、多数いるメンバーの
1人に過ぎない。
あらためて聴いてみても、ピーターソンのプレイにはやはり
圧倒される。
テクニックもさることながら、スイング感が抜群なのだ。
「プリーズリクエスト」なんかとは、まるっきり別人だ。
若い頃はこういう、凄みのあるプレイだったのだろうか。
ほかの曲も、聴き応えのあるソロが山盛りだが
印象に残るのはやはりピーターソンだ。
１曲目のJam Bluesのソロも、聴いていて、まさに
圧倒的だ。
この「Jam Session」を聴いて、ピーターソンの
1952年頃の録音を聴いてみたくなった。
きっと、Jam Sessionのような、圧倒的なプレイが
聴けるのだろう。
それにしても、駅売りの、変なベスト盤など
買うものではないと、つくづく思った。
謎の１曲が気になって、それが何年も続くのである。
15分のジャムセッションをベスト盤に入れるのなら
有名な正規音源を2、3曲入れたほうが良いのではないか。
本当に変なCDだ。
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