最近は、休日にオペラを聴いて
楽しむことが多くなった。
ベートーヴェンのオペラ「フィデリオ」は
古典オペラの形式から逸脱しきれていないなど
必ずしも傑作とは言えないが、
ベートーヴェンの倫理観、世界観がわかりやすく
表現されているし、１幕の四重唱など
聴きどころも多い。
３日かけて、３種の演奏を聴いた。
�．弌璽鵐好織ぅ�/ウィーンフィル（スタジオ録音）
ジョーンズ、コロ、ポップ、ディスカウほか
�▲錺襯拭�/メトロポリタン歌劇場オケ（1941年、ライヴ）
フラグスタートほか（Arkadia）
��ベーム/ウィーン国立歌劇場オケ（1955年、ライヴ）
メードル、デルモータ、ゼーフリートほか（Orfeo）
�，歪衂召△詭照廚世掘�歌手が文句なしの顔ぶれなので
期待したのだが、安心して聴ける反面、面白さや激しさに
欠ける。こんなものかという感じ。
それで、�△鯆阿い燭里世�、これは序曲から圧倒的である。
早いテンポで熱狂的だし、第１幕のマルツェリーノとロッコの
やり取りも、生き生きとしていて楽しい。
レオノーレ序曲第3番の熱狂的な勢いは、いつものワルターとは
思えないくらいだ。
録音も驚異的に良い。1941年とはとても思えないくらいだ。
（YouTubeでもアップされているが、非常に音が悪い。
便利なYouTubeだが、役にたたない時もある）
�△里弔�に��を聴くと、ベームのフィデリオが、完全に
ワルターの影響下にあることがわかる。
速いテンポで熱狂的。これでこそベートーヴェンの音楽は
生きるという感じ。
録音も良いが、きれいに音を整理したようなリマスタリングは
ややマイナスか。
このオペラは、マーラーが得意としていて、
第２幕にレオノーレ序曲第3番を挿入したのは
マーラーのアイディアである。
その、マーラーの弟子がワルターであり、
ワルターの弟子がベームである。
ワルターやベームのフィデリオには、
ヨーロッパの音楽の伝統が生きているように
感じられた。
あとはフルトヴェングラーのフィデリオを聴かなければならない。
何種類もあって比較しながら聴くのはけっこうハードだが。
フルトヴェングラーのフィデリオは、レオノーレ役が
1950年盤が�△汎韻献侫薀哀好拭璽箸世掘�1953年盤が
��と同じメードルだ。
ゴールデンウィークの楽しみにとっておきたい。
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