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2019年01月15日22:54

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プロチームで働いていたメッカニックに再開!

■プロチームで働いていたメッカニックに再開!

時計ブランドがスポンサードのプロチームで、アメリカブランドの軽量な熱処理アルミフレームを採用していた時代に、チームのメカニックをやっていた人と再開しました。運営していたチームの母体の経営も、チームの監督やドクターにも色々問題があったらしく、今だから話せるという内情を聞きました。

チームぐるみのドーピング問題を起こして空中分解したチームのことですから、もちろんオフレコ話もたくさんありました。ほとんどがエリスロポエチンによる赤血球を増加させるドーピングだったそうで、早朝に宿舎を訪れて赤血球数をチェックするUCIのドクターチームに備えて、早朝には人数分の点滴が用意されていたそうです。

供給されていたバイクは、0、6mmと最も肉厚の薄い部分があるアルミ合金製のチューブをティグ溶接で組み上げた、1000gを切る超軽量フレームで、プロ選手がハードに乗るとバネ感が3ヶ月から4ヶ月で低下してしまうので、最初のバイクを前の年の10月に渡されて、春先のトレーニングには数台のバイクを組み上げて用意していたそうです。

メーカーからの選手1人に対してのロードフレームのワンシーズンの供給台数は6台だったそうです。基本的にはカタログに掲載されているフレームスケルトンでの供給でしたが、ティグ溶接のラグレス状態の接合部なので、どうしてもという選手には台湾の量産工場がスケルトンの変更に対応していたようです。

軽量アルミフレームに組み合わせるフロントフォークは、オリジナルデザインのカーボンフォークでしたが、剛性の高い強化されたブレードやフォーククラウンのモデルや、当時のカーボンコラムより剛性も高くトラブルにも強い、アルミコラムのモデルも用意されていました。

ティグ溶接していた部分のはがれはなかったそうですが、走行距離5000kmくらいでダウンチューブやヘッド周りにクラックが入るとか、落車でハンドルや脚が当たってトップチューブが大きく凹むとか、取り扱いがデリケートで、レース中の落車後の処置は、予備バイクとの交換になったり、レース中のサポート活動としては油断のならないフレームだったそうです。

シマノのパーツはブレーキもインデックス変速もパーフェクトに調整できたし、フロントの変速のスムーズさに関しては、明らかにアドバンテージがあったそうです。彼はホイールもシマノかカンパニョーロだったら良かったのにといい、カーボンリムで有名なアメリカブランドのスポンサーから供給された軽量な完組みホイールの話になると、顔をしかめていました。

選手からはカーボンディープリムも、32本スポークで組まれたミッドカーボンリムも、ホイールは剛性不足で前へ進まない。コーナーでの立ち上がり加速時や、上り坂でホイールが、クランクを踏み込むたびに変形して、後ろブレーキのブレーキパッドに接触してシューシュー音が発生するので、クイックを開けて走っているとか、走行中の問題が発生していたそうです。

段差に乗り上げた時のカーボンリムのクラッシュも発生したし、呆れたことに駆動トルクのかかるリヤホイールのハブは、カーボンボディにアルミフランジの接着剥離も起こって、シーズン途中で急遽シマノのカセットフリーハブに組み替えたという。

スポンサードが関わることだから、パーツやフレームの質がどうであろうとレースで使わなければいけないし、選手の評価やメカトラブルはなるべく表に出ないように扱われているようです。現場の選手もメカニックも苦労しているんですね。



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