mixiユーザー(id:17119814)

2017年12月02日13:01

144 view

レイテ(22)

第五次攻撃隊はボーガン部隊からのものであり、第四次攻撃隊から僅か15分後。武蔵を
ほとんど狙わなかった第四次攻撃隊とは違い、第五次攻撃隊はほとんどの攻撃を武蔵に対
して行った。急降下爆撃により命中弾10発、至近弾6発。魚雷は11本が命中した。五
次にわたる攻撃により武蔵には魚雷20本、直撃弾17発、至近弾20発以上という1隻
の艦としては空前にして絶後の量の攻撃を受けたのである

これが15時ちょっと過ぎ。フィリピンの日本軍基地はこの頃ようやく栗田艦隊が米空母
に攻撃されていることを知ったわけだが、すでに5回にわたる攻撃でボコボコにされてい
た後だったわけだ。この時点で武蔵は半死半生でスクリューは2軸しか動かず、速力は6
ノットしか出なかった。まあこれだけ攻撃されてまだ浮いてること自体が凄いのだが

米軍パイロットの中には「ジャップのバトルシップは化け物だ」という声も多かった、と
いう。立て続けに米軍機の攻撃を受け武蔵の離脱を余儀なくされたことにより、栗田中将
は15時30分に前進を諦め全艦に反転を命じた。武蔵については重巡洋艦利根、駆逐艦
島風、駆逐艦清霜、駆逐艦浜風を護衛につけ最も近い港であるコロンを目指した

ところがそれまで立て続けに飛来してきた米軍機による攻撃がピタリと止んだのである。
囮の役目だった小沢艦隊が米軍の偵察機によって発見されたからだった。米艦隊の司令官
ハルゼーは米海軍きっての航空派だ。この知らせを受けたハルゼーは日本軍に一杯食わさ
れた!と思ったという。戦艦主体の栗田艦隊は囮であり本命は小沢艦隊の空母群である、
と思い込んだのである。実際は全く逆だったのだが

そこで米艦隊は小沢艦隊を捉えるべくルソン島北東沖を目指して移動したのである。そん
なわけで日本側の囮作戦は一応成功したということになる

0 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する