久しぶりに観たスウェーデン映画だが、スウェーデン映画は人間の描き方が上手いことを改めて感じさせられる。
妻に先立たれ、職場も突然クビになり、自棄的になった初老の男と、近所に引っ越してきたイラン人の一家とのやりとりが、時折ユーモアも混ぜながら巧みなテンポで展開し、この中で主人公の人生も回想シーンで振り返りながら、人生、人との出会い、突然降りかかる不幸などを観る側に強く印象付ける演出は見事といった感じ。
外国人移住者やゲイなどの社会的問題なども織り込まれているが、こうしたところはサラリと流す感じで、まずは人間を描くことに専念し、娯楽性も重視している。
とにかくドラマは、いかに人間が描かれているかが大事、ということを改めて知らされるし、人生とは何かをもう一度考えてみたい、という人にもおすすめの映画か。
★70点
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