今まで、スペインの旅、英国の旅、北欧の旅 とタイトルを付けて小曲を集めたCDを作ってきたが、今回は『ボヘミアの旅』を作ってみた。すべてオーケストラ演奏で室内楽も歌曲も管弦楽の編曲版で収録した。
ボヘミア地方といえば、先ずドヴォルザーク、スメタナといった作曲家の故郷といったイメージが浮かんでくる。日本人にとってボヘミアの音楽は西洋のクラシック音楽とはまたひと味違った懐かしさを覚えるものだろう。
1 スメタナ:弦楽四重奏曲第1番「我が生涯から」〜第1楽章(ジョージ・セルによる管弦楽版)
ジェフリー・サイモン指揮ロンドン交響楽団
2 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第7番 カレル・アンチェル指揮ウィーン交響楽団
3 ネドバル:悲しき円舞曲 ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
4 フィビヒ:管弦楽のための牧歌「たそがれ時に」〜詩曲
ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
5 スメタナ:交響詩集「我が祖国」〜交響詩「シャールカ」
カレル・アンチェル指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
6 ヤナーチェク:ラシュ舞曲〜祝福の踊り
オンドレイ・レナルト指揮スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
7 ワインベルガー:歌劇「笛吹きシュワンダ」〜ポルカ
フェリックス・スラトキン指揮ハリウッド・ボウル交響楽団
8 ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」〜第2楽章(弦楽合奏版)
チャールズ・ローズクランズ指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
9 フチーク:コンサート・ワルツ「冬の嵐」
ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
10 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界から」〜第2楽章
レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニック
11 ドヴォルザーク:我が母の教え給いし歌
カーメン・ドラゴン指揮ハリウッド・ボウル交響楽団
「我が生涯から」のセル編曲はなかなかドラマチック且つダイナミック。ネドバルのワルツはほの暗い美しさを持った佳曲。フィビヒの詩曲は日本でも昔から良く知られた小品だが、結構長めの作品の中間部に表れる旋律を独立させたもの。アメリカでもビッグ・バンドの演奏などでポップスとして知られている。
「シャールカ」のアンチェルはティンパニの打ち込みの強烈さで際立っている一番好きな演奏。「笛吹きシュワンダ」のポルカは近頃殆ど聴かれなくなってしまった。昔はポピュラーな曲だったのだが…。フチークの作品で最も有名なのは行進曲「剣士の入場」だろうけど、このワルツは知られざる名曲といったところ。ウィンナ・ワルツの上品な三拍子と違った土臭い三拍子が魅力だ。
「我が母の教え給いし歌」は、勿論、歌曲として知られたものながら、弦を主体にしたカーメン・ドラゴンの編曲がとてもビューティフル。
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