堕ちた野村は見たくなかった

何よりも衝撃的なのが、髭魔神と化した野村の変わり果てた姿である。
彼の記憶は素行の悪さや愛想の悪さが“評判”だった事よりも、当時の中継ぎの相場を遥かに超える年俸調停に訴えて敗れた経緯や、当時通用が認められ始めたメジャーに於ける日本人投手の中継ぎに果敢に挑戦した“野武士”ぶりである。
年俸調停は高望みし過ぎて敗北したが、メジャー挑戦に関しては“一定の”成功をみたのではなかったか。

しかし、またしても巨人在籍時を舞台にした黒い事件は球界にドス黒い影を落としたのは間違いない。
その野村が、堕ちるとこまで堕ちた姿は正直見たくはなかった。
清原が堕ちるのはこれからだが、野村は堕ちて、今を生きている。もはや快楽の追求の果てに堕ちた、などという陳腐な切り口ではなくスポーツビジネスの暗部が露呈されたと言っても過言ではないだろう。

メジャーにもドラッグ禍は過去に幾つもあるが、今、日本球界に漂う危機は、話題の風化を待てるような次元にはない筈である。

清原容疑者、巨人でも薬物か　元同僚野村氏が証言
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