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2016年01月11日11:31

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大植英次、日本フィルと初共演

 2016年最初のコンサートは超有名曲で幕開け。

 ヴィヴァルディの『四季』とドヴォルザークの『新世界から』だったが、『四季』を生で聴くのはこれが初体験。半世紀以上コンサート通いしてきて嫌いな曲でもないのに聴いたことがなかった。

 1月10日(日) サントリーホールでマチネ。

 大植英次指揮 日本フィルハーモニー交響楽団

 始まる前に腹ごしらえしようとANAホテルのコーヒーショップを覗いたら入店待ちで並んでいる。それなら中華はどうだと行ってみると30分待ちだと。それじゃコンサートに間に合わない。最近は日曜日となるとこんな状況、知らない内に景気回復でもしたのだろうか?隣接の森ビルが全館点検中とかで館内真っ暗レストランもやっていない。仕方ないので来た道を戻ってDOTOURへ、、やっとのことでサンドイッチにありつけた。

 さてホールに入るとロビーで旧知のヴァイオリン奏者Mさんがお客さんを迎えていた。新年の挨拶と雑談をいつものように。「今日は12型だよ」とか「大植さんはリハの終りに、今年はもうお目にかかる演奏会はないので皆さんどうぞ良いお年をお迎えくださいと言ってた」とかとか…。大植英次という指揮者は印象通り楽しいキャラらしい。ミネソタ管弦楽団の音楽監督時代オケからも聴衆からも愛されたというが、なるほどうなづけるエピソードだ。

 大植英次は意外なことに日本フィルを振るのは初めてだという。会場はほぼ満席だった。

 『四季』は珍しく12型の大編成で演奏された。ソロはコンサートマスターの木野雅之で、指揮者がチェンバロを受け持ち弾き振り。

 39本(コントラバスは3本)の弦楽器が奏でるサウンドは豪壮にして華麗。ただどうしても大味な感が拭えないように感じる。LB席でオーケストラに近いところから聴いたのだがチェンバロは殆ど聴きとれなかった。木野の綺麗なヴァイオリンの音が印象的。

 メインの『新世界から』はとても気に入った。キッチリ弾き込まれメリハリがあり重量感も感じられる演奏で曖昧さが全くない。ボヘミアの郷愁というイメージからは遠いが、より普遍的な音楽作りだったと思う。

 オーケストラは良くブレンドした金管の音色が心地よくソロもうまい。第2楽章のコールアングレエもとても上手だった。ティンパニに座った見慣れない外国人が見事なバチさばき!アメリカ人だそうだがなぜそこに?

 アンコールは『アメイジング・グレース(日本語タイトルは至上の愛)』。木野雅之のソロから徐々に弦楽器が増えていく編曲がとても美しかった!しかし、大植はなぜこの曲しかも編曲ものをアンコールに選んだのだろう。なにか特別の思い入れでもあったのだろうか。

 この日は日曜日の昼間の「名曲コンサート」公演で曲目もポピュラーなものだったが、質的な面からみると定期公演でとりあげて欲しい中身の濃い演奏会だった。


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