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2015年10月19日11:19

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日本フィルでボロディンを聴いた

 るんるん久しぶりに日本フィルの演奏を聴きにサントリーホールへ走る人

 10月18日(日) 14;30

 指揮:アレクサンドル・ラザレフ  ピアノ:小川典子

 曲目:ブラームス 大学祝典序曲
  
     リスト ピアノ協奏曲第1番

     ボロディン 交響曲第2番

 アンコール:ハチャトゥーリアン ガイーヌから『レズギンカ舞曲』

 ラザレフが指揮する日本フィルは常に評価が高いのだけれど、この日の演奏もとても素晴らしかった。オーケストラも熱演で応え、結果、聴衆からは沢山の「ブラヴォー!」が飛び出し、気分のいい一日を過ごすことができて大満足。

 ラザレフは初っ端からハイ・テンション。床を踏み鳴らすブラームスなど余り聴けないだろう。しかし音の大きい荒っぽい演奏とは無縁なところがラザレフのラザレフたるゆえんか。

 小川典子はスケール大きく且つ音のつぶ立ちが際立った綺麗な音でリストを聴かせてくれた。このひとはやはり日本を代表するピアニストだ。

 さて休憩を挟んで本日のメイン・プログラム、ボロディンの交響曲第2番。この曲はいかにもロシアらしい荒々しさと暗い情熱を秘めた旋律の美しさを併せ持つ真の名曲だと思う。

 ムード余談だが、アメリカのミュージカル『キスメット』は全編を通してボロディンの作品が使われ、この2番の冒頭も歌詞が付いて『Fate 運命』というナンバーになっている。ついでに言うと『ダッタン人の踊り』は『ストレンジャー・イン・パラダイス』に、弦楽4重奏曲2番3楽章は『アンド・ディス・イズ・マイ・ビラヴド』という有名なナンバーに変身した。

 話を元に戻すと、この曲でラザレフは異様なくらい熱のこもった指揮ぶりを見せた。分厚いブラスにうねる弦楽器、さらにはティンパニの打ち込みは強烈このうえないもので、まるでロシアのオーケストラのような響きを聴かせてくれたのだ。

 強い怒りをぶつけるような第1楽章、ハープとホルンの掛け合いが美しいロシアの歌そのものの第3楽章、タンバリンも加わり熱狂的な舞曲の最終楽章、終わって「ブラヴォー!」が飛び交うのも当然といった曲であり演奏だった。

 わーい(嬉しい顔)アンコールはハチャトゥーリアンのバレエ音楽『ガイーヌ』から『レズギンカ舞曲』。ロシアのオーケストラのアンコールの定番といった趣がある激しい曲だが、日本フィルは息切れすることなく最後までロシア音楽の素晴らしさを満喫させてくれた。

 ちょっと意外だったのは、日曜日の昼間で小川典子とラザレフなのに、結構空席が目についたこと。事務局のTさんいわく「やっぱりボロディンは知られていないんだと思います」。そうなのかなぁ、残念だ!!
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