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2015年02月27日02:39

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百哩大王様の親方からのメッセージ

■ 百哩大王様の親方からのメッセージ

今週末の土曜日と日曜日は神奈川県へ出張です。2日続けて百哩大王様の主催でフィッティングセミナーです。30人近い参加者の皆さんのポジションを調整することになっています。かなり厳しいスケジュールですが頑張ります。

春先までにポジションを固める準備(フィッティング)をして、3ヶ月ほど走り込んでもらい、筋肉や関節や靭帯などの慣れや強化ができて、パワーを発揮できるようになって、しかも疲れにくいポジションをライダー自身が作っていきます。

クリートの前後、内外、取り付け角度の位置を変更したり、サドルやステムやハンドルやブラケットのポジションを変更して、短時間に改善される面も確かにあります。でも、ポジションの変更で使う筋肉が変わり、疲労する場所が変わったとか、関節の稼働域などに、違和感が発生する面もあるはずです。

ライダーのパワーをバイクへ伝えるインターフェースとなる、バイクシューズのソールに取り付けたクリートと、ペダルの位置関係を決定するのがクリートの位置の設定です。ライダーの筋力や耐乳酸性などに合わせて、パワーを伝える効率という意味で重要です。調整幅は煮詰まってくると0、5mmと言うこともあります。

てなことを解説していくうちに、フィッティングはどの要素も重要なんだと気づきました。最もクマジジイ自身も迷っているのは、回せて踏める腰の位置です。「踏めて回せる」と、腰のポジションに迷って走っている時に、お題目として唱えてしまうほどです。

平地を巡行している時は、腰を後ろか中央にして、上死点近くで脚を最も深く屈曲させている時に、膝関節の角度をほんの少しですが開くことができて、脚を伸展させやすく、踏み込む動作への移行がスムーズになります。

この、腰を後ろ、またはセンターの設定は、クランクを回しやすくなります。下死点へ向かって踏み込むと、脚が真っすぐに近い状態になって筋肉が伸びて、脚を真っすぐにしたいというストレスからも開放されます。

より上半身の重さを利用して脚を踏み込み1踏みのトルクを増すペダリングが、腰をサドルから浮かせて、ペダルの上に立ち上がって、腰の位置を前へ移動して踏み込むダンシングです。腰の位置を前後へ移動するということは、クランクを踏み込むパワーにも影響するのです。

ただし、体重を支えてクランクを踏み込むことで、脚の筋肉や体幹の筋肉は、踏み込む動作と体重を支えることでも力を使いますから、運動強度は増して疲れやすくなります。

そこで腰の位置を前に移動して、ぎりぎり体重を利用してクランクを踏み込みながら、しかも、サドルの先端に腰を支えてもらいながらペダリングするのが、ロードポジションでの前乗り状態です。

ところが、サドルの高さは巡行速度の腰の位置へ合わせて設定していますから、
このサドルの位置の状態で前乗りになると、前乗りの腰の位置とハンガーの位置とを考えると、距離が近くなっています。

前乗り状態では、低いサドルの位置に感じるはずです。上死点付近での脚の曲がりは深くなります。下死点近くでも脚は膝関節の角度が開いて伸び切ることはありません。短時間ならとてもクランクを回しやすい設定ですが、屈曲が深い脚でペダリングしていると、伸ばしたいと言うストレスが発生しがちです。

平坦コースでスピードを求める走りばかりしていると、前乗り状態で腰の位置からハンガーまでの距離が短くなっていて、脚を伸ばしてペダリングしたくなって、結果としてサドルを高く設定したくなります。

ところが、短時間スピードをキープしている時に合わせてサドルを高く設定し直すと、今度は巡行する時の腰を中央か後ろへ移動してペダリングをすると、サドルを高く感じたりします。

サドルを高く感じていなくても、下死点付近で膝関節が開いたり、足首の角度を変えてつま先立ちになって、脚が伸び切ってしまい、上死点へ足を戻す脚の動作への移行が遅くなって、ケイデンスが上がらなくなっていることがあります。

サドルの前の方へ腰を移動するロードポジションでの、シッティングの前乗りでは、体重を利用して踏み込むトルクを増して、踏み込めるようになった分だけ、脚や体幹への負担は増して疲労しやすくなり、力を発揮できる時間帯は限られます。

短時間に力を発揮したいTTポジションでは、前乗りにして体重を利用して踏み込める腰の位置をサドルで支えられるように、サドルの位置を前に移動して、しかも膝の関節が伸び切らない、しかも屈曲し過ぎない、脚を動かしやすい高さへ設定します。

話せば話すほど解説することが出てきて、ライダーの体格や体力、そして走りに合わせて設定する選択肢がいっぱい有って、ライダーひとりひとりに合わせて設定することが重要だと思います。とにかく頑張ってフィッティングしてきます。

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