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2015年01月22日15:57

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映画日誌「ガガーリン 世界を変えた108分」

 旧ソ連時代に作られたのなら、国力をアピールするプロパガンダ的な内容になったことだろうし、事実、この当時の宇宙計画自体が、冷戦時代における国力のデモンストレーションが大きな目的だったかもしれない。
 しかし、ガガーリン生誕80年を記念して製作されたこともあり、政治的な背景はほとんど描かれず、一人の宇宙飛行士の、初の有人宇宙飛行に向けての厳しい訓練や、家族の心配、親子の関係などが中心となっている。
 ただ、人間ドラマとしてみれば、ガガーリンの少年時代や宇宙飛行士を目指すことになったいきさつ、有人宇宙飛行の第一号に選ばれることになった経緯などの描写がやや散漫な感じで、もう少し、ガガーリン個人か家族、同僚の宇宙飛行士、いずれかに的を絞ったほうが良かったような気もする。
 また一方で、発射のシーンや軌道上を飛行するところ、最後、宇宙船から切り離されてパラシュートで地上に落下するところなどは、特殊効果も織り交ぜて結構見ごたえがあるのも確か。
 この当時、これだけの技術が既に開発されていたのか、という点でも興味がわくが、せっかくなのだから、こうしたスペクタクル的なシーンをもっと強調し、科学技術の進歩と人間の対比、などをテーマにしたほうが、より今の時代にふさわしい内容になっていたかもしれない。
★58点

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