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2014年04月06日13:46

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これからの大フィルへの、期待と不安を天秤にかけると、僕の中ではどちらに振れるだろうか

正直に告白してしまえば、不安、の方が大きい、です。

大阪 フェスティバルホール
大フィル第477回定期演奏会
井上道義指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団
ヴァイオリン独奏 神尾真由子
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調作品43

今期から再スタートの大フィル、フェス定期の初回、その二日目。客の入りは上々。道義さんの思い入れたっぷりの濃い選曲に、大阪の聴衆がご祝儀興行で詰めかけた、という雰囲気のなか、マチネ公演が始まりました。

ちょっとびっくりしたのが、独奏ヴァイオリンが全然聴こえないこと。神尾嬢、結構大変そうでした。音が拡散していくのが、自分でもわかったんじゃないかなあ。神尾嬢をしてもここまでしか鳴らないとすると、並みのヴァイオリニストでは太刀打ちできなさそうな気がする。ホントは行くはずだった、ゲヴァントハウスサポートの五嶋みどり氏のメンデルスゾーンのコンチェルトが一体どうだったのか、非常に興味を憶えましたが、時遅し。次の機会は、国際フェスの大植・大フィルバックでのブルッフのコンチェルトだが、さて、どうでるか。

そんなことより、演奏のことを、と言われそうだけれど・・・・そのせいかどうかわからないが、神尾嬢の演奏に余裕が無くって、窮屈な思いをした、というにとどめましょう。チャイコフスキーコンクールの覇者なら、もっと大きな懐の深い音楽になってもよかろうに、と思うのは、傲慢な聴衆の勝手な思い込みなのかもしれないけれど。

変わって後半のタコ4については、このフェスの大空間を満たす大音響が圧巻だった、ということは確か。それはそれは見事なもの。1楽章のフガートから始まる一連のクライマックスの風圧は、それこそ体全体が座席に押しつけられんばかりのすさまじいさで、道義さんが最初にこの曲をもってきた意図がここにあることは明白。そして終演後の「どや顔」での振りかえりが、思惑通りの演奏効果が得られたことに対する満足の証左。聴衆の反応も上々で、道義・大フィルとしては好スタートを切った、として良いように思います。

ただ・・・・ぐすたふくん、この演奏が、ただただパワーだけの絶叫いけいけフルヴォリューム振りきれの音楽では実はなくって、結構繊細な響きで纏められていたことを聴いていて、そこには実はぐすたふくんとしては、大植英次10年間の蓄積と成果を感じるんです。それがあってのこの演奏であると。

あの音が大きいばかりで荒れたオケを、響きの良いホールでここまで整えた・・・それなのに、またこんな大きなホールに舞い戻り、それを鳴らさんがための大音響を要求し続けられた挙句、またあの荒れた音に、味はあるけれど大雑把で大味でドンくさいオケに戻ってしまうんじゃないか、そんな懸念を持ったのは、僕だけなのかなあ。

そんな懸念を払しょくするためにも、このホールに相応しいだけの楽員をしっかり揃えて、常時同じメンバーで演奏できるように体制を整備することをしていただきたい。切に、そう願います。


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