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2013年12月22日09:05

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12月18日 「戦争と平和」(56版)見る

本日は、そんなに名高くはない名作を見てました。
物凄い金を掛けた超大作なんですが、今ではオードリー・ヘップバーンが出てるという以外はパッとした印象のない映画なんですが。
大作が好きなので、この作品も駄作と言われながらも、見たのは3回目なんですが。10年前とかに見た時から、印象も変わり。
最近は、成るほど、キング・ビドーが大作の大味監督なのが分りました。
せっかく、金を掛けて大きなオープンセットを建て、豪華な衣装や調度品と。何よりも戦闘シーンのエキストラの数なんかは凄いのですが。
演出が、ありきたりで。ドリーもクレーンも使いません。なので、臨場感に掛けます。戦闘の爆発も小さいし、あと、この時代だからして血が飛び散らないのですね。
あと、決定的な演出ミスは、"寒さ"が表現できていないことです。
歴史上はフランス軍は、ロシアの強烈な寒さに負けたのに。人物は寒がることはなく、むしろ汗をかいてます。
しかし、名作になりえなかった最大のミスは、ナターシャだと思います。
彼女は、アンドレイを愛しながら、戦争に行っている間に色男アナトールと駆け落ちしようとするのですが。愛する男を待てない浅はかな女としか思えません。また、アンドレイが戦争で絶命する時には、アンドレイの許しを乞います。でも目の前で知り合いが死んだら、泣きたくなるのも分かるのですが。そこまで愛しながら、最後、簡単に主人公のピエールと結ばれるような落ちはちょっと。
恋多すぎて、一途さが足りない、勝手な女にしか思えません。原作は、そこに至るまでの心理描写があって、何となく時代に翻弄される様子が納得させるのですが。映画は、そんな長大な小説を、かなり省力しているので、ナターシャの深い部分がなくなり、軽くしか描かれませんでした。
逆に旦那のメル・ファーラーは、高貴な貴族で、率先して国の為に戦う理想的な男なのに、実は悩みを抱えている所が、格好良かった。
あと見てて、アニタ・エクバーグが、アメリカ訛りの英語を話しているが、あれはアフレコじゃないかと思いました。ヨーロッパ出身の訛がないのと、良く見ると口が合ってません。
原作は良かったなあ。でもまた、もう一回読むのに、1週間は掛かるからなあ。
世界の名作中の名作だが、読むのに時間がない、という方にはこの映画はお勧めかなと思いました。

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