言葉で言うのが難しい。あの気持ちまだ他者とのかかわりもよくわからない幼少期私は全能だった大人は別の生き物で、周りは私のためのステージだった。しかし、その幻想は現実に駆逐されていく。そしてあの全能の時を欲して心がさまよいだし葛藤を始めるのだ初
会社に入った時の先輩で、もうすぐ60になる友達がいる。彼は、何度も会社を辞めて今は無職で言いようによってはひものような生活を50代半ばで再婚した妻と送っている。彼は能力があり営業成績も各会社で素晴らしいものを上げている。しかし各会社で彼を慕って
一人で物事をする一人でものを考える。単身赴任になり、過ごしたことのない土地に1年。一種の戦いの中に身を置いていた気分があり、あわせて元来のなんにでも興味を持つ性格から、寂しさなどは感じないですんだのか、もうこの年で寂しいもあったものではない
寂しいとは思わない。むなしいとも感じない。でも…。寒いんだな。無性に。気温が急に下がったね。風も冷たくなったよ。確かに夏の装いでは厳しくなりつつあるな。でも、そんなことじゃないよ…。目が見えにくくなった。耳が聞こえづらくなった。手足が急なこ
あの時のあなたのことは実はあんまり覚えていない。どんな顔していたかしらどんなしゃべり方で話しかけられたんだったかしら何の話を一体したんでしたっけ(笑)そう、覚えているのはあなたの目が始終びっくりしたり、おろおろしたり、悲しそうになったりしてい
あの時…。君は、はにかんで目を合わせずに近づいてきて、お礼を言った。でも…気軽に近づこうものなら、火に触れたように驚愕し、睨みつけて号泣しそうな雰囲気を、内に秘めていた。細い竹で組んだだけで作り上げたお家の模型を移動させるかのようにゆっくり