とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)なたね花夕べの明り尚留めて麦がそよげばともに揺れつつ 依田秋圃菜種と麦がともにあるんですねえ・・・・・。それらが、黄昏時に吹いているそよ風に、静かに揺れ合っている・・・・・。
とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)のび出でし葦はまばらに音もなく風にゆれをり橋より見れば 長谷川銀作橋から見える葦は、静かに風に揺れている・・・・・。
とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)光さす空ともみえて遙かにしたたふる海か霞のうへに 長谷川銀作空とも見えるんですねえ・・・・・。遙かなる海が・・・・・。霞が立ち込めているゆえに・・・・・。どういった情景でしょうか・・・
とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)渚べにかげさす葦のみじかきによる川波の泡うす赤し 長谷川銀作河口なんですねえ・・・・・。短めの葦に波が打ち寄せてできる泡は、なぜか、薄赤い・・・・・。
とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)光なきもののしづけさ雨あとの曇りにしろく咲く栗の花 長谷川銀作光なきもののしづけさ、というのが良く分からないのですが・・・・・。雨あとの曇った状態のことを捉えておられるのでしょうか
とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)やまずふる雨をすべなみ藤波の盛(さか)りのいろもおとろへにけり 伊藤左千夫長雨なんですねえ・・・梅雨なんでしょうか・・・・・。さすがに、藤波の花々も色あせてきているんですねえ・
とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)ふぢなみの花の諸房(もろふさ)いやながく地(ち)につくばかりなりにけるかも 伊藤左千夫藤波の花の房はすべからく、地に着くばかりの見事なものだ・・・・・。
とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)池水(いけみず)は濁りににごり藤なみの影もうつらず雨ふりしきる 伊藤左千夫池の水は、降りしきる雨に濁り、藤波の影さえ映らない、残念だ・・・・・。