楽しいことやうれしいことがある退屈なことや面倒なことがある辛いこと苦しいことがある愛することもある恋することもある自分だけを見て欲しい離したくない離れたくない忘れられない別れたくない別れない心と気持ちは思いのほか思い通りにはならない静かに暮
真っ暗な夜空も黒っぽい血の色に染まる月の周りだけ微かな光を浴びて濃紺に鈍く光る暗さと静けさ八十年ぶりの魅入りの儀式に最高の夜今宵皆共に集い選りすぐりの乙女の血を久々に存分に味わい楽しみ酔い痴れよう美しい血を得て命の炎を満たす目出度き良き日を
息を吸うように口づけをした息をするようにいつまでも口を吸った寄り掛かかるように抱きしめたソファーに沈むようにいつまでも抱きしめたじっと何もせず君のことだけ考えたじっとしたまま息を忘れて君への想いに浸った目を閉じれば浮かぶ笑顔が怖くて君を想わ
粉雪をどんどん振り撒き凍える北風を付け足し芯から冷える空気を満たす積もった雪と降る雪音を吸い取って穏やかな静寂冬の真っ最中の寒さに春を待ち遠しく愛おしく想う小さな春の芽が其処彼処に出来ていて冬の間に間に突然出て来る用意が出来ている冬のさなか
日の光を受けて栄養分を作り様々に蓄えた植物木ノ実、果物、穀物、豆、芋茎に葉っぱに根っこみんな大地の恵みとして有り難く美味しく頂く人も生き物も全部お日様の光から生まれ食べ育って大きくなるだからみんな光の子きれいに輝いて濁りや汚れが付いてもサッ
何日も続いた雲一つない空も珍しく晴れてはいても雲が多く中天は白っぽい冬の空は意外と青が浅くところどころに淡い灰色も入って少し残念な空キリリと絞まった朝の冷気も空の青さを深める迄には届かないふと富士山を探して西の空を見たら地平の近くは綺麗に晴
空を折々に見ては眺め心を放ったままにしていたら時には空の青が深く遥かに遠く澄み渡り心に浸み出す空に引き込まれて吸い込まれて行く心を遮って手元に残してくれた深さに見るべく物を内包しスパッと斬りつけてくる切れ味はとても美味しく高みの底がまるで見
男性と女性の隔たりが人それぞれの個性以外に男と女を分ている似ていて異なる交わる事のない男性と女性それぞれの世界重なりそうに近いパラレルワールドに住んでいるよう感じ方や接し方身体の仕組み体型や嗜好に考え方思考経路は似ていたり全然違っていたり男
詩を書くようになって映画やドラマの色合いが濃く印影や濃淡も強く彫りも深くなったかの様に感じる詩を書くための印象を受け止める為に感性を大きく開放して感度を上げようとすることの影響があるのかも知れない昔貴族の男達もよく泣いたと誰かが言っていた和
好きと言ってと言うから好きと言ってみた愛してるっていうから頷いた口に出して欲しいと言うから愛してると呟いた聞こえないと言うから小声で囁いた愛の証に貴方の跡を付けてと言うから首の付け根にキスマークをつけた消えない跡が欲しいと言うからどこに欲し
初春の新たな気持ちに貴女を見る柔らかに凛たる姿いまさらに香気に満ちて輝き乾杯に頰を微かに染め目元に薄紅色可愛くも艶やかに光り僅かにのぞく白い胸元仄かに色づき息づく様で唇を待つような貴女は何を想うのか甘い口づけ或いはもっと甘く切ない恋の
雪が次々と舞っては拭った空は綺麗に抜ける青一色風も無く落ち着いた冷たい空気はギザギザと触れる肌に少しささくれる分厚いコートは重く肩にズシリと暖かどこまでも澄み渡る青い空に硬く光る空気清しい凛とした朝
詩というものがどういうものかよく分からない自分なりに何でも言葉にしてそれを詩として書いている何故詩を書くのかもよく分からない浮かぶ言葉を並べて詩としてその時浸る印象の中に居るのが心地よい誰かが詩情を感じて楽しんでくれたらうれしくなって自分と
寄り添う気持ちとすれ違う心が傷付け合って遣る瀬無く命の火も傷付いて小さくなってほんの短い時の中で微かにおこり静かに燃えた恋の火は小さいながらも炎だったと今更ながらに気がついた幸せをいっぱいに受けた恋の夏向日葵みたいに明るく強い夏の日の暑さに
甘い口づけときつい抱擁どちらが好きと貴女に聞いたらどちらも嫌いと言うもっと強く抱きしめてと言って口づけをするのが好きな貴女がどうしたのと言うと貴女は少し頰を膨らませて口づけは夢中になると味などわからない仄かに甘く感じるだけそれから強く
光の国に住む人は皆キラキラと光って眩しくよく見えない人なのか影なのか分からないもしかすると紙なのかもしれない横から見ると一本の線でしか無い光の国の人々は皆楽しそうキラキラ輝いて笑っているよう笑い声なのか鳴き声なのか分からないもしかすると泣き
言葉は人を写すところがある心は言葉を紡ぎだし言葉には命が宿るものがある五感を通じて感じたものに気分を震わせ気持ちを揺すり心に届き響くものがある心に届いた感覚はさまざまに響いては頭に浮かんで形を表し言葉となってゆく言葉は話しかけるだけで無く語
真夜中過ぎ暗い部屋の中に一人佇んで何かを考えるでも考えないでも無くぼんやりと座っていると夜が一層暗さをまして闇がどろりと纏わり着いてくる目も何かを見ているのでも無く見ていないというのでも無くまるで視覚を奪われたように何も写っていないまるで夜