当時の記憶を手繰り寄せていると、大人になってから再会した淳子と私の会話がふいに蘇ってくる。「あたしたちは遊びの中でも、迷路がとりわけ大好きだったわね」と淳子。「そうだね、藁半紙によく迷路を書いて、一緒に競争したね」と私。「何であんなに迷路が
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記憶の扉を開く度に。姉さんの匂いが漂ってくる。姿は見えないが、気配は色濃く感じられる。僕は匂いを嗅いだら、素早く扉を閉じることにしている。そうしないと、今、この現実でもほんとうに、姉さんが現れるからだ。それだけ、姉さんは恐ろしい。だから、僕
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