この二度上駅舎だが、2000年ごろまでは持ちこたえていたらしい。
二度上駅が営業開始したのが1917年。90年前だ。1960年の廃止から数えてもほぼ50年。よく築○○年の家、というのがあるが、放置状態と考えれば、この状態でも残っていることは奇跡に近いのではないか。
屋根には分厚いコケが生えているが、トタンが辛うじて生きているせいで屋根の下は比較的乾燥しているようだった。
屋根の甲板の一部か。
倒壊後7,8回の落ち葉の季節、分厚い雪の季節を経ているのに、今ココにそっと置かれている様にも見える。
駅舎から、今降りてきた方向を見る。
肉眼ではスイッチバックの様子が手に取るようにわかるのに、写真だとわかりずらいのが残念だ。
視点を変え、列車入線モード
高い目線から
引込み線の間にはところどころにツツジが咲き、もの寂しい廃線跡に花を添えている。枯れているようだったが桜の大木もあった。
この駅舎が次に人に会うのはいつだろうか。
このままゆっくりと土に還っていくのだろうか。
この先も栗平に向け軌道跡は残るが、ここで帰路についた。
行きが緩やかな下りにもかかわらず1時間かかったのに対し、同じ道を登って帰るのは約30分だった。
〈続く)
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