mixiユーザー(id:20129719)
2009年06月20日22:01
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草軽電鉄の軌跡【5】長日向−国境平
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白糸ハイランドウェイを上っていくと、ほどなく長日向のバス停がある。集落には現在わずか2,3軒の家があるということだが、昭和12年の地図には学校や神社が載っているので、かつてはここに駅を中心にコミュニティが築かれていたのだろう。
果たして、集落は想像以上に過疎が進んでいた。
荒れてはいないが、物置のような廃屋が数軒と、建物を撤去したと思われる草が伸び放題の更地が点在していた。
古地図の神社は未だ健在であった。
古地図の学校の跡地と思われる更地の奥には、林道に上がる道が残っていた。さっそく登ってみる。
辿り着いたところは、まさしく長日向駅跡だった。
小瀬方向に移動し、全景を見る。
かつてはここで子供たちが乗り降りしていたのだろうか。
ここから国境平に向け、軌道跡が軽井沢林道となっている。
長い道のりのスタートだ。
林道として手入れがされているので歩きやすい。勾配もきつくは感じない。熊避けのラジオをつける。
いつの時代のものか不明だが、ところどころに苔むした石積みの擁壁が散見される。
急カーブの大築堤(��)があらわれた。先のある一点に目を奪われる。
これは橋脚跡である。石積みの特徴も頂部のカギ形の形態も柳川橋・給水橋と全く同じだ。廃線後に橋脚の間を築堤で埋めたのであろう。その部分は少し道が細く、ワイヤーネットで側面が覆われているので判断がつく。
側面から見るとそれが良くわかる。
さらに切り通しを進んでいく。
再び大きな築堤(��)が現れた。こんどは橋脚跡は見られない。
沢が近いので下に降りてみる。
石積みの築堤だ。沢の流路の処理は最近のものと思われるが、本体構造は大分古そうだ。右(長日向)側には、後に見る草津前口-谷所間の厳洞沢橋脚跡を彷彿とさせる擁壁処理がなされている。
しばし休憩し、再び国境平を目指す。山野草が美しい。
低くなった山の頂がゴールが近いと教えてくれる。
しばらくすると林道のゲートが現れ、目的地到着を告げる。
歩くこと1時間半、ココが国境平駅跡だ。
《ここで、長日向から林道を歩かずに車で国境平にワープする道順をしるしておく。》
峰の茶屋から国道146号を北軽方向に進み、プレジデントリゾートの看板のところで右折する。見晴らしの良い気持ちの良い道を進む。
左に浅間牧場を見る
しばらく進むと太平洋クラブ、プレジデントの２つのゴルフ場の境目が交差点になっている。ここが国境平だ。
右折方向のみが未舗装の細い道で、これが駅跡に通じる軌道跡だ。
長日向方向に20ｍほど行くと国境平駅跡に出る。
かつてこの周辺は、つつじが原という景勝地で、ココはそのための乗降客を扱う駅だったようだ。
当時は今よりもっと何もない山の中だったはずである。
駅員は宿直勤務を余儀なくされ、飲み水は沢まで汲みに行き、風呂は終電後に二度上の集落まで歩いて入りに行ったそうだ。
次はその二度上を目指す。そこへの道のりは、探索というより探検に近い。
(続く）
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