遅れてしまったが、クルマの成り立ちは3シリーズのボディに123dという日本未導入の1シリーズクーペに使っている4気筒パラレルツインターボディーゼルをさらにチューンアップしたエンジンを搭載している。
今やディーゼルは日本では死滅状態で環境的にも動力性能的にもいいイメージがないが、このエンジン、最高出力こそ214kW(290PS)と現行E90ベースM3の4.0L NA V8の308kW(419PS)より少ないが、トルクはなんと450N-mとM3の400N-mを上回る。しかもその強大なトルクの発生域は2,000〜2,500rpmと低いところにあるため、実際に街中で乗っても、どこからでもグイグイ前に出れる加速を味わえる。ただ、その加速はガソリンほど暴力的ではなく、足回りと同じでずっとジェントルなものであるが。