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曲線・曲面の多項式コミュの科学やデザインの話

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身の周りで曲線や曲面の式が高次多項式のものについて知っていることが
ありましたらお書きください。

自然界、あるいは、人工的に絵画や建築で使われているものにはどんなものが
あるのでしょう。

有名な話では、コップの底に映る曲線が4次曲線、
雫が4次曲線(の回転面)になる
ということ知られています。

宮崎興二『建築のかたち百科』彰国社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4395006078/ref=pd_ecc_rvi_2/250-2931176-2558612
を見ると曲線・曲面のほか多面体など様々な
図形があります。

コメント(35)

どうもよろしく。

楕円曲線と呼ぶ場合、やっぱり3次曲線だけなんでしょうか。
謎です。私は4次以上でも、ものによっては
楕円曲線と言っていたりするのですが。

(念のため楕円と楕円曲線は違うものですね。)

ともあれ、こういう実用的な幾何の話を
どんどんできればいいなと思います。

ところで虹は二次なのでしょうか。ふと思いました。
楕円曲線論の専門の方でしたか。ありがたいことです。

楕円曲線論に関する私の疑問を解決するのに
もしかしたらお力をお借りするかもしれません。
御ひいきください。

コミュニティを始めてみて、人数も思ったより増え
コアな分野を含め様々な方が集まって頂いたので、
自分の知識では対応しきれない所があると
思いますので、頼もしいです。

//

私はよく他の一般の方への注釈をコメントに加える
クセがあります。

4次曲線のことについてですが、以下難解な言葉を使うのを
許されるならば、つまり、

4次曲線y2^=x^4+ax^3+bx^2+cx+dで右辺が重根を持たない
場合に、射影化して無限遠点の特異点の周りで
ブローイング・アップすると出来る
非特異モデルの、局所的な定義式が、
非特異射影3次曲線のそれと同じになり、
平行移動とスケールの変換でY^2=X^3+AX+Bの式になります、

ということですね。

この4次曲線やその非特異モデルは(広義ですが)
楕円曲線といえるでしょうね。
定義は数学辞典の代数曲線の欄を参考しました。


//

ところで楕円曲線の上の加法群のことなんですが、
これの結合法則を示すのって大変じゃないですか?
本で読んだとき、そこは計算を断念したんですが、

今日いくつかの数式処理ソフトでやってみたらやはり
計算できませんでしたので。何かいい計算法が
あるのでしょうか?
> 射影化して無限遠点の特異点の周りで
> ブローイング・アップすると出来る

すいません。訂正です。まず平行移動して
1次の項を消しておき、点(x,y)と射影平面の点(1:x:y)を
同一視する場合の点(0:1:0)の周りのブローイング・アップ
です。この点は特異点ではありませんでした。
さらに訂正です。

> 1次の項を消しておき

消すのは定数項dでした。
お久しぶりです。

今回はこのトピックに最初に書いたものの訂正です。
「コップの底に映る曲線が4次曲線」
というのを
「コップの底に映る曲線が6次曲線」
に修正しました。

この話題は理解するのに微積分を知っていれば十分です。
種本は

E.ハイラー/G.ワナー『解析教程(上)』シュプリンガー・フェアラーク東京

のp.140-142です。そこでは円に反射した光線の
包絡線を計算しているわけですが、これを円柱にして
z-成分も考えたのがここでのケースです。

↓CoCoAによる定義式の計算の入出力です。
Use R::=Q[p,x,y];
F:=-p^3+x^2;
G:=-y^2+(1/2+p)^2*(1-p);
Elim([p],Ideal(F,G));

Ideal(64/27x^6 + 64/9x^4y^2 + 64/9x^2y^4 + 64/27y^6 - 16/9x^4 - 32/9x^2y^2 - 16/
9y^4 - 5/9x^2 + 4/9y^2 - 1/27)
しずくが4次曲線になるほうは合っているはずです。

出展は

A.N.Varchenko,P.I.Etingof
"Why the Boundary of a Round Drop Becomes a Curve of Order Four" University Lecture Series Volume 3,AMS

でして、pdf文書がAMSのサイトからフリーでdownloadできます。

http://www.ams.org/online_bks/ulect3/

p.16-17あたりが例えばその話だと思います。
その前まで15ページほど読むと、
流体の速度ベクトル場のポテンシャルに関する
ディリクレ問題で、境界が時間依存で、
最初に与えた境界が代数的領域のものの場合に
その後の境界の発展を見るという内容と思います。
(違うかもしれませんが)

予備知識があり興味がある方は読んで見てより正しい
コメントください。
コップの底の曲線の話題の続きです。
上で書いた話は
単位円に向かって光線が平行して無限遠から来るという場合の
物理モデルなのですが、
光源が点(L,0)にあるときも考えてみました所、
L=1のときは4次曲線(カージオイド)になり、
その前後では6次になりました。
RISA/ASIRのプログラムを載せておきます。L=1,2,15/16など
1の前後でいろいろ変えてみてください。

def test2(L)
{
T=c^2+s^2-1;
F=((2*c^2-1)*(L-c)-2*s*s*c)*(q-s)+(-2*s*c*(L-c)-s*(2*c^2-1))*(p-c);

DF0=
(-4*s*c*(L-c)^2-2*(L*c-1)*s*c-s*(L-c)*2*(2*c^2-1))*(q-s)
+((2*c^2-1)*(L-c)^2-2*s*(L-c)*s*c)*(-c)
+(-2*(2*c^2-1)*(L-c)^2-(L*c-1)*(2*c^2-1)+4*s*(L-c)*s*c)*(p-c)
+(-2*s*c*(L-c)^2-s*(L-c)*(2*c^2-1))*s;

if(L==1){
DF=sdiv(DF0,1-c);
}else
{
DF=DF0;
}
L=gr([T,F,DF],[s,c,p,q],2);
ifplot(L[0]);
fctr(L[0]);
}
end$

------------------------------------------------------
解説ご希望の方はその旨をお書きください。
楕円曲線暗号は変数をXだけでなく多変数による
Cab曲線というのが、最新の暗号理論のようです
フランクおおざっぱさん、お待ちしていました。

Cab曲線というものがあるというお話しですね。
よく知らなかったんで調べて見た所、
三浦晋示さんというソニーに在籍した方が考案された式
だそうで
Cabのabは添え字で書く場合もあるようです。
a,bが2<=a<bの互いに素な整数を表しているそうです。

松本隆太郎さんの論文
「線型代数だけで理解する代数幾何符号」
からの引用ですが、y^q+y-x^{q+1}=0
(x,yは元数q^2の有限体の上の点) などが例ですね。

//

ところでこれを暗号に使うためにはヤコビアン群なる
ものの計算アルゴリズムが必要だそうです。
(代数幾何で出てくるピカール群という群の部分群の
ヤコビ多様体のことでしょうか。よく知りません。
間違っていたらすいません)
もう実用化されているのでしょうか。

暗号とはちょっと違う用途と思いますが、ビットの誤りを
訂正するために使う代数幾何符号のほうは、
ソニーの方が研究しているぐらいですので、
CDの音で実用化されているはずですね。

私は何年か前に代数幾何符号をちょこっと勉強したのですが
忘れてしまいました。どうやってプログラムで実装
するのかいつか考えてみようかと思います。

実・複素数体上の幾何が好きではありますが、
計算機で具体的考察をするのは有限体上のもののほうが
豊富にあることでしょう。Macaulay2でも係数体を
有限体にして計算出来ます。
こういう話題でもお待ちしてます。
(それ用のトピック立てて下さい)
楕円暗号に使う方程式はワイエルシュトラウス型
とモンゴメリ型がありますが、ワイエルシュトラウス型
だと演算時間のタイムラグの解析により解読がなんとか
可能になってしまうということなので、モンゴメリ
型に変換するというのを仕事でやりました
フランクおおざっぱさん :

仕事で数学を使う機会があるというのはあこがれます。

なをさん :

独自に系列を生成するのはすごいことですね。
数学に真摯に取り組み続けていることへ敬意を表して、

代数幾何を専門とせず代数幾何符号を工学部的に
勉強しようという場合のコースを私なりに考えました。

それはまず上野健爾氏の『代数幾何入門』(岩波)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000056417/qid=1109238688/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-8228215-6254661

のような複素多様体に傾倒した本で、因子の特に標準因子に
関係する箇所をじっくり読んでリーマン・ロッホの定理の
意味を知り、

それが正標数の場合でも成り立つのだろうなということを
仮定して、

それで桂利行氏の本の最後の章だけを、95%ぐらい理解する
つもりで読むといいんでないでしょうか。
事前に記号表を誰か読んだ人に作ってもらう必要が
あるかもしれないですね。

・種数という言葉がついに登場ですね。種数公式を公理
と考えて仮定すると、化学元素の電子・陽子・中性子の個数
のように、高校生でも分かる計算で代数曲線論が表面的に、
数学学生以外でも楽しめると思うものです。どう思いますか?
数学以外の方がかなりいらっしゃるというのもありますが、
現代数学の話題だけに終わらないようにしたいと思います。

コミュニティをどんなふうな所へ導きたいかという一つの
ヴィジョンと提案なんですが、

いままで書いてきましたとおり、
数式処理ソフトを使うと化学実験の測定装置のように
いろいろな値が出てきますし、描画ツールを使えば天文学の
望遠鏡のように曲線・曲面の姿の一部が見れます。

理科年表とか天文年鑑などを見ると天体や物質に関する値が
分かることが多いですし、自ら観測したり実験もできます。
これと似たことを幾何でもやってみようという
きっかけを与えて何か報告を待つという方向性です。

(もちろんこれを期に本当に厳密な数学として勉強すること
も貴重な体験ですが、何しろ年月や能力が必要ですので
自己責任でお願いいたします。)
量子力学の深い知識を知らなくても、化学の元素に
どういう種類や族があるか分かるのと同様に、代数学を
知らなくても表面的に分かる幾何もあります。

上で出てきました曲線の種数という値は、曲線を大まかに
区別するのに有効な値です。数式処理ソフトのSingularでも
計算出来ます。

LIB "normal.lib";
ring r=0,(x,y),dp;
ideal i=x^5+y^5-2*x^2*y;
genus(i);
2

と上の4行を入れると、5次曲線 x^5+y^5-2x^2y=0 の
種数が2と出ます。
どんな値がでてくるかiの式を変えてみて調べてみて下さい。
ただし、(x+y)(x-y)のような、因数分解できるもの
(もっというと複素数の範囲でできるもの)は除きます。

以下、複素数の範囲で因数分解できないものを扱います。
(先に申しましたとおり現代数学的でないのですがご了承ください。)

5次曲線で種数が2というのは単なる一つの例ですが、
5次曲線の種数は0から6までと種数公式という理論から出てきます。
4次曲線なら0から3で、3次曲線なら0から1で、2次と1次は0です。
n次曲線は 0から(n-1)(n-2)/2までです。

[この話に興味がある専門外の方へ]
実験科学的にご自身で確認していただきたいのは、
n次曲線で複雑な特異点がたくさんあれば、その分だけ、
(n-1)(n-2)/2 よりも小さい種数になっている傾向があることです。
特に3次で特異点があるとき0であることと、3次で種数1になるものや、
4次で0,1,2,3のものを見つけてみてください。
(微分積分とかの教科書にも例がいくつかあると思います)
> それはまず上野健爾氏の『代数幾何入門』(岩波)
>http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000056417/qid=1109238688/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-8228215-6254661

地元の図書館にこの本が置いてありました。少なくとも初めの方は初心者の私でもとっつき易そうな感じだったと記憶しています。まあ、正直代数幾何学の勉強を始めるためにはまだ色々知識が足りないのですが、「この先に何があるのか」が分かれば暇を見て地道に勉強しようという気力が湧いてきます。たとえ道は遠くても。

そういうわけでこのコミュの存在やここに書かれているコメントは刺激になります。

因みに「桂利行氏の本」というのはこの文献のことでしょうか?
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/?aid=&bibid=01589586&volno=0000
代数幾何というと、層、圏、スキームとか
いう概念が出てきてゼッテーおれには
わからんだろうと思ってたのですが
そんなにビビルことはない書いてある
ほんがありましたので、ちょっと圏のところ
とか読んでみたのです
たしかに位相空間の公理みたいで、そんなに
難しくなかったです
フランクおおざっぱさん :

・その気持ち分かります。圏は確かにそういう部分も少なくない印象です。

・群・環・加群の準同型について言う代わりに圏や射の言葉でいうと
二度手間にならないというふうなところは便利ですね。
ただ最初からまとめてあるとイメージがより沸かなくなるものですが。

層は厄介でした。
私事ですが、もう一度勉強したらもっと
よく分かるかもしれないですけれど、この分野から引退したので、
しばらくはあまり気が進みません。

hei, Izu-ru さん :

> そういうわけでこのコミュの存在やここに書かれているコメントは刺激になります。

ありがとうございます。そうおっしゃって頂けると作った甲斐があります。

桂氏の本はご指摘のとおりです。細かい議論が省略されているので難しいでしょう。

> たとえ道は遠くても。

広大なので、いろいろと回り道があり、いつのまにか大学の数学の基礎を
ひと通りやるようなことになるかもしれません。(RiemannとかHilbertらの数学の
ようにですね)

あるいは目的に応じて適度に削ることも必要ですね。例えばグレブナ基底の
アルゴリズムの証明を理解するだけなら、予備知識は大幅に減るというようにです。
・以前にグレブナ基底を使うと、特異点のMilnor数が計算で
きるという話をしたのですが、拙い解説をしておきますと、
例えば以下の事実が分かっています。

x^2-y^2=0 という曲線C_1と x^2+x^3-y^2=0 という曲線C_2
では原点の特異点の種類が同じです。そしてそれはA_1型
という特異点です。
  
Milnor数 μ は位相不変量の一つとして知られています。
(連続的で途中で自身に交わらない変形をしても変わらない
値です。)
A_1型特異点の1という値は、この特異点のMilnor数です。
  
Milnor数が違えば原点の特異点の種類も異なるので、判別に
使えます。
  
x^M+y^N=0 の原点の場合は μ=(M-1)(N-1) という公式があり、
他にも x^3+xy^3=0 のような式に対しても使える
公式があります。(それを使うと μ=7 です。)
  
もっと複雑な式でも、それらの値を計算する機能が
Singularにもあります。
(これはグレブナ基底を用いて計算されることが
知られていますので、恐らくその方法でしょう)
  
LIB"classify.lib";
ring r=0,(x,y),ds;
poly f=x^3+x*y^3;
classify(f);

とすると  Milnor number(f) = 7 が出てきて、
しかも Guessing type via Milnorcode: E[6k+1]=E[7] 
つまり、E_7型特異点と出ます。

[この話に興味がある方へ]
・poly f=x^3+x*y^3+x^4; など次数の高い項を
いろいろ追加してみてもMilnor数が変わらないこと
が多いことを確かめて、ついでにsurfなどで図を
描いて形の変化を見てみましょう。
・複素数の範囲で因数分解できない3次・4次の式で
どんなtypeが出てくるか調べてみましょう。
  
Milnor数の話まで出てきて先走ってしまいましたので、
初等幾何の話にもどします。

上で書いたコップの底の問題は問題設定が間違っておりました。ごめんなさい。

つまり、問題を次のように光源が高いところにある場合に変えて、包絡線は出てきません。

-----------------------------------------------

問題.

a>0について
光源Lを点(l,0,a)として、円Cの式をz=0,x^2+y^2=1のもの
とするとき、

点Lから円Cの上の点Pへの光線Vが点Pで反射した光線V'と、
平面z=-b , (b>0) との交点 (x,y,-b) の軌跡の式を求めよ。

-----------------------------------------------

というものになります。(ヒント: 点Pでの法線方向の
単位ベクトルをnとして、vの方向で入射した場合、
反射後の方向v'は v'=v-2(v・n)n となることを使います。)

答えとしては x=kcos(t)+jcos(2t) , y=ksin(t)+jsin(2t) ,
ここで k=1+b/a,j=lb/a と置いています。これは
tを消去すると4次式になることが計算機を使わずとも
出てくることでしょう。

--

本当はgifアニメを載せたかったですが、光源Lのlを変えた
ときの曲線族の図を載せておきます。
ついでに、トピックスの最初の文もまた4次に訂正します。

あと、9番目の投稿文に関して、種本として私が参照した本も
実は間違っていました。

D.ウェルズ/宮崎興二他訳『不思議おもしろ幾何学事典』朝倉

という本の「円の火線」という部分です。

一般向けの面白い本ですが、
宮崎氏も訳者あとがきで述べられているように
誤記もいくつかあったようです。
 開始から約2ヶ月で早々と100人突破しておりまして、感謝いたします。
難しい話を御清聴ありがとうございます。

 理論や実験の話だけでなくグラフィックスの方面の話を多く出来たらと思います。
今回は趣味的な範囲でPOV-Rayのことを少しだけお話します。ご存知かもしれません。

コミュニティのトップページの画像の曲面は18次曲面と出てくるわけですけれど
実際はJavaで次のパラメータ表示で描いています。
x={cos(u)}^3 {cos(v)}^3
y={sin(u)}^3 {cos(v)}^3
z={sin(v)}^3
これは確かにx^(2/3)+y^(2/3)+z^(2/3)=1 を満たしているのが確かめられるでしょう。


POV-Rayではパラメータ表示曲面を描くこともできますが、レンダリングに時間が
かかるようでした。たまたまsuperellipsoidという種類の曲面を描く機能が用意
されていて、ここでの曲面はその特殊な場合ですので、下のサンプルのような感じで
描くことが出来ました。

----------------------------------------------------------------
#include"colors.inc"
#include"shapes.inc"
#include"textures.inc"

camera{
location<4,1.5,1.5>
look_at<0.2,0.3,0>
}
light_source{ <5,2,0> color red 1.0 green 1.0 blue 1.0 }
background{ color red 0.3 green 0.6 blue 0.1 }
superellipsoid{
<3,3>
pigment{ color red 1.6 green 1.9 blue 0.9 transmit 0.3}
interior{ior 1.1}
}
----------------------------------------------------------------
もっと詳しい使い方はマニュアルやその翻訳をもとに研究してみてください。
参考サイト:
POVRay Station
http://nishimulabo.edhs.ynu.ac.jp/~povray/

・もう一点。今まで出てきた話題でもそうでない話題でも、
こういう話をもっと掘り下げて聞きたい、あるいは書きたい、というご要望があれば
お書きください。トピックスにしたい題の候補もお書きください。

 例えば皆さんの負担を考えて、代数学(仮)というトピックスを設けると、それに
興味がない方の場合に便利と思います。

ではよろしく。
> ・もう一点。今まで出てきた話題でもそうでない話題でも、
こういう話をもっと掘り下げて聞きたい、あるいは書きたい、というご要望があれば
お書きください。トピックスにしたい題の候補もお書きください。

では、お言葉に甘えまして。

そうですねえ。私には基本的な知識が無いので文献の情報とかを教えていただけるとありがたいです。具体的には以下のような事柄に興味を持っています。

(1)歴史
実は多項式と曲線・曲面の数学史といいますか、どういう歴史的経緯で研究が始められてどう発展してきたのかに興味を持っています。

(2)応用
この分野の研究がどう応用されているのかを概観できれば嬉しいです。

(3)基礎教養
正直まだとても皆様の議論についていける段階ではないので、暇を見てぼちぼち勉強していきたいのですが、どんな本を読めばよいのでしょうか?解析と線型代数、集合と位相、代数、多様体、それから?

「こんな本を読んできた」というような話を聞かせていただければありがたいです。例えば上の方で出てきた上野健爾先生の本はどれくらい勉強すれば最後まで読めるのでしょうか?この本の最初の方はとっつきやすそうに見えましたが…
 ご返事ありがとうございます。いろいろ段階を追って
私のほうで知っているささやかなことを紹介します。

 ご存知のとおり数学史については多数の本やネットの資料・
文献がありますよね。

解析幾何・射影幾何の歴史や抽象代数幾何の歴史など
千差万別ですが、意外にノーマークだったのは、

特異点の分類理論の大家であるV.I.アーノルドが書いた
「数理解析のパイオニアたち」という本ですけれど、
ニュートンは曲線論でも先駆的だった、と改めて思
いました。

微積分の教科書で、
この前出てきました「解析教程」はグレブナの
教え子の方が書いた本で、その英語の題は
"Analysis by its History" だそうです。書簡のやりとり
の引用がよく出てきます。

残った問いは次回以降です。皆さんもぜひご紹介ください。
上の2冊とも同じ訳者で、数学史の詳しい人名索引があるのが
特色です。

・[上野]本による代数幾何の初歩的な勉強について
私見で述べさせていただきますと、

(0)古典的射影幾何の論理的・直感的理解が不可欠です。

(1)複素解析が結構必要でしょう。これは
複素代数幾何が複素解析の側面が多くあって
多様体の上の関数を代数的に限定して
展開しているためだと思います。

(2)位相の用語は少しだけ出てくるようです。つまり
Zariski位相を入れた位相空間の位相的性質をいろいろと
本格的に論じるわけでないので、そこは比較的楽ですね。

(3)多項式環のイデアルがよく出てくるようです。

Hilbertの基底定理は証明が省いてありますけれど、
この事実は計算機代数では重要な結果ですね。
Hilbertの零点定理で出てくる正整数はSingularで
出せたりします。


・どの辺りから読みにくくなるでしょう。射影変換群
でしょうか? あるいは関数体・有理写像・
形式的ベキ級数環あたりでしょうか。

---------------------------------------------------

☆お楽しみの話題:「双対曲線」

 [上野]本などを参考にして、
複素射影代数曲線の双対曲線の次数(class)cを、
グレブナ基底で計算させてみましょう。

プリュッカーの公式などと照らし合わせて見ましょう。
(通常尖点=A_2型,通常2重点=A_1型のこと) より「一般」には?
というのはご自身で調査して見てください。
 
 複素射影既約3次曲線や4次曲線,...などで

(種数,式の例,特異点の種類の組,class)

の表を作ってみてください。このコミュニティの紹介文の
内容に関係しますが、一人でも多くの方にこれを
試みていただきたいです。

なるべく双方向にしたいので、例えば
5次曲線とかのトピックスを立てて出てきた種類を
書いていってくださると参考になります。
230ぐらいあるらしいですけれど私は40ぐらいしかまだ
知りません。

 この話題とか数学の勉強ネタ・数学史ネタなどで
盛り上げてください。ではよろしく。
ここの話がしばらく空きました。

今回の話題は、
「楕円から等距離にある曲線」
のことです。
その曲線には特異点が出てくる場合もあります。(3つの図)

この問題は
波の最上部分が楕円の形で、それが進むとどんな
形になるかという物理的意味のものでもあります。

どんなふうに解くかという概略を示しておきます。

Step 1

・楕円 x^2/A^2+y^2/B^2-1=0 の法線ベクトルnを出し、
x=A cos(t), y=B sin(t) を代入して nをtで表しておき、

楕円からの内側への一定距離をR(>0)としておきます。

・ベクトルnの大きさをl(エル)とおくと、
楕円から距離Rの曲線の式を

(x,y) = -(R/l)n + (Acos(t),Bsin(t))

と表せるので、ルートを外すと、連立代数方程式になります。

 出てくる曲線は多項式の共通零点で表されるので
 何次曲線になるのかが関心があります。

Step 2

これを数式処理ソフトで解こうという段になって、
c:=cos(t),s:=sin(t)とすると、

Alx - (-2R+A^2 l) = 0 ---(1)
Bly - (-2R+B^2 l) = 0 ---(2)
c^2+s^2-1=0 ---(3)
l^2-4(c^2/A^2+s^2/B^2)=0 ---(4)

となります。(ここでA,B,Rは前もって与えた定数です)

 これを解くために私が取った方法は、(1),(4)からlを
消去して、(2),(4)からもlを消去して、出てきた2式から
(3)によりcを消去して、出てきた2式から最後にsを消去する
ものです。

 しかし問題が複雑で、使用PCの性能もあるためか、
最後のx,y,sの連立方程式は解けませんでした。

 そのとき用いたコマンドやプログラムを載せておきますので、(例えばA=1,B=2,R=2などで)結果が出せた、という
方はご一報をお願いします。

(1)RISA/ASIR用プログラム

def wave(A,B,R)
{
S=s^2+c^2-1;
F0=l^2-4*((c/A)^2+(s/B)^2);
F1=A*l*x-(-2*R+A^2*l)*c;
F2=B*l*y-(-2*R+B^2*l)*s;
L1=gr([F0,F1],[l,c,s,x],2);
L2=gr([F0,F2],[l,c,s,y],2);
L3=gr([S,L1[0]],[c,s,x],2);
L4=gr([S,L2[0]],[c,s,y],2);
L5=gr([L3[0],L4[0]],[s,x,y],1);
return L5;
}
end$

(2)CoCoAのコマンド

Use R::=Q[x,y,c,s,l],Lex;
A:=1;
B:=2;
R:=2;
F1:=A*l*x-(-2*R+A^2*l)*c;
F2:=B*l*y-(-2*R+B^2*l)*s;
S:=c^2+s^2-1;
G:=l^2-4*(c^2/A^2+s^2/B^2);
P1:=Elim([l],Ideal(F1,G));
P2:=Elim([l],Ideal(F2,G));
Q1:=Gens(P1);
Q2:=Gens(P2);
T1:=Elim([c],Ideal(Q1[1],S));
T2:=Elim([c],Ideal(Q2[1],S));
U1:=Gens(T1);
U2:=Gens(T2);
Elim([s],Ideal(U1[1],U2[1]));

・この問題は他に、楕円に沿って半径Rの円を動かすときの
円の中心の動く軌跡でもありますし、半径R/2の円を
楕円に沿って動かしたときの包絡線の問題にもなります。

金属部品を削るときのような、工業的場面で用いられる
こともあるそうです。

包絡線は科学技術やデザインによく登場するもの
と思われます。
コミュニティの人数も300人以上になったようです。

どんなふうな話題に対して受けがよいのかは把握できて
おりませんが、どのような話に反応されたのでしょうか?
皆さんのご専門の立場からの意見や情報などございましたら
お聞かせください。

建築関係や切削工学やロボティクスの分野の話などの、
未開拓部門があるはずなので。

//////////////////////////////////////////////////////

さて、今回は物理に関連した話題を選びました。

力学にはN体問題といってN個の質点(例えば天体)の運動を
記述する微分方程式があります。3体以上になると
厳密に解くのが難しいので数値計算をして近似解を
計算したりなどするというのを、物理の方等はご存知でしょう。

微分方程式の初期条件を特殊なものにすると、解ける場合が
あるもので、

少し前に、3体問題の解で8の字の軌道のものがあることが
発見され、N体問題でもいろんな曲線の解軌道が
導出されたそうです。

参考文献として、

[S] Carles Sim\'o , "Periodic orbits of the planar N-body problem
with equal masses and all bodies on the same path" (preprint)

(http://www.maia.ub.es/dsg/2001/index.html)

を挙げておきます。

[S]のp.2,p.16,17には、見慣れない曲線が多く掲載されております。

そこで素朴な疑問があるのですが、3体問題のこの一連の解の
軌道は、代数曲線になるのでしょうか?

もしそうだとしたら
変曲点が多いのですごく高次の式になるのでしょう。

///

8の字の曲線というと、レムニスケートという
4次曲線がまず思い出されます。

(x^2+y^2)^2-2x^2+2y^2=0 という式で、複素射影平面P^2(C)では3つのA_1型
特異点があります。
レムニスケート以外では、例えば
y^2=x^2(1-x^2) という有理曲線(リサジュ図形の1つ)が、P^2(C)でA_1,A_3型
特異点を持つ曲線で、また、
x^4+y^4-x^2+y^2=0 の曲線がP^2(C)では1つのA_1型を持つ種数2の曲線です。

それらのどれかが、3体問題の8の字軌道と同じ種類なのでしょうか?

ご存知の方がいらしたらお教えください。

(その他、物理の問題で出てくる高次の代数曲線の情報を随時募集します)

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もう読んでいるかと思いますが、
http://www.rhino3d.co.jp/seminar/seminar1st/seminar1st.html
まあ、大まかなデザインがあって、次に部品に分解し、後は滑らかにスプラインで結ぶというのが実際の工業設計になります。色々と、曲線の設計に関してネタはあるのですが、現実は汚い力任せのやり方が多いですね。

あと、景観に関しては、土木学会第四部門の方はご覧になったでしょうか?
もののついでですので、ちょっと工学で使っている曲線の補足を。
代数曲線に限定されると、ちょっと範囲が狭くなってしまうので、限定せずに挙げていきます(下記、多分知っていると思いますが取り敢えず)。
まあ、パラボラアンテナ(回転放物、双曲面)、ヘリカルアンテナ、高速道路、ジェットコースター(クロソイド曲線)、飛行機の翼(学部教科書レベルの話ではある程度まで初等的な複素関数論で語れます)、やアーチ橋(カテナリー)、スプラインといった区分的多項式曲線といったキーワードを挙げて置きます。
http://jvsc.jst.go.jp/find/rikigaku/japanese/0_top.htm
http://shazba.hp.infoseek.co.jp/page005.html
http://home10.highway.ne.jp/nano/curves.htm
http://homepage2.nifty.com/SUBAL/Arch.htm

エンジンのピストン、船のスクリュー、発電機のタービンブレード形状に関しては単純な話でなくなっていますね(ここでは割愛)。ロボットの話は勘弁(専門外)。

あと、景観、構造物、建築物に対し何故美しく思うかについては、色々と研究は進んでいますので、土木学会の方を調べられることをお勧めします。
高速道路のインターチェンジは、
ドライバーに負担がかからない
曲率を持つという。
何ていう名の曲線でしたか?
あ、クロソイドでしたか
既出でした。
車のスピードが速いときは、
緩やかなカーブで、遅くなると
キツいカーブになる曲率を持つん
だろーな きっと
おっとっと。こんなHP見つけました。
http://www.sh.rim.or.jp/~maruyama/bionic/bionic_design.html
翼とパラグライダーの形状のお話です。でも主観では綺麗な曲線と思う人も居ると思うけど、数学的にはきっと汚い形だろうなと想像できます。
>(1)歴史
> 実は多項式と曲線・曲面の数学史といいますか、どういう
> 歴史的経緯で研究が始められてどう発展してきたのかに興
> 味を持っています。

私の浅学もあり、歴史についてあまりふれる機会が
なかったのですが、曲線について役に立ちそうな、
このあいだ仕入れてきた情報で、下の文献などは
歴史を知るのに格好の書だと思います。

オイラー原著/高瀬正仁訳『オイラーの解析幾何』海鳴社

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4875252277/qid=1140922263/sr=8-2/ref=sr_8_xs_ap_i2_xgl14/250-7803040-8825866


(格調高くて高価なので)本屋でさらっと見た程度ですが、
3次曲線や4次曲線の式の分類に多くの頁を割いている
ので、歴史だけでなくて具体的研究法の例として
この辺りに興味がある方は、一度は見てみると
いいと思います。
だいぶ前の話題に戻りますが、27番の文で
楕円から等距離の曲線の話をしましたが、
こういう類の曲線を一般に「オフセット曲線」と呼ぶことを
先日知りました。詳細を少し調べていましたところ

[1]中田孝次郎『有理曲線のオフセット曲線について』
http://www.h6.dion.ne.jp/~kochan/modefied_offset.pdf

という興味深い論文を見つけたのでご紹介します。

この論文にて、代数曲線の種数の面白い予想がありました。

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