ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

歴史逸話集コミュの立ち去ろうとする理由

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 後に斉の宰相になる晏嬰は、旅行中にある人物に会った。その人物の名は越石父といい、賢人であった。しかしこの時越石父は、囚人として牢につながれていた。
 晏嬰は自分の馬車につなげている馬のうち、左の馬と引き換えに、越石父を釈放してほしいと係に言い、越石父を自由の身にした。
 晏嬰は越石父を自分の馬車に乗せて、一緒に家に帰った。その後越石父は無言のまま家の奥に入り、やがて越石父は、
「出て行きます」
 と言った。すると晏嬰は、越石父を引き止める。

晏嬰「それがしは人情に欠けるかもしれませぬが、貴公を難儀から救いました。貴公がそれがしのもとを去るというのは、あまりにも早すぎるのではありませぬか?」
越石父「いえ、そうではないのです。『君子は己を知らない者には屈し、己を知る者に志を伸ぶ』と聞きます。私が牢にいた時、私を牢につないだ者は、私を知らなかったのです。しかし、あなたが私を自由の身にしてくれた以上、あなたは『己を知る』者です。私のことを知っているのに、あなたは私を礼に則って扱ってくれません。ならば私は、牢につながれていた方がましです」

 これを聞いた晏嬰は、越石父を上客として扱ったのである。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

歴史逸話集 更新情報

歴史逸話集のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング