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平家琵琶コミュの平家琵琶鑑賞ガイド

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管理人が作成した配布資料・提示資料の一部をご紹介します。

コメント(5)

【海道下】

前田流平曲の「得手物」と言われる句です。
一の谷の合戦で生け捕りとなった平重衡が
頼朝がいる鎌倉まで、東海道を下る内容です。

2007年9月24日の自主企画で
PowerPointで提示しながら解説した地図を
さらに改良して載せました。
地名については岩波文庫『平家物語』を参考にしました。

私の演奏会に限らず、
ほかの方の演奏会や平家物語を読む際にご利用ください。
ゼミ、授業、演奏会で配布するときはURLを明記して下さい。
出版物への転載はお断りします。
海道下りに読み込まれている地名が一望に!

ありがたく利用させていただきます。(でん)
>Akioさん
>でんさん
お役に立てれば本望です。
濃い青が新幹線、薄い青が在来線、黄土色は幹線道路です。
【那須与一の装束】

平家物語では度々、合戦装束の描写があります。
諸本によって、装束にも記述の順序にも異同がありますが、
平曲の譜本『平家正節』では記述の順序が完璧に統一されており、
1:鎧直垂、2:鎧、3:甲(かぶと)、4:太刀、5:矢、6:弓、7:馬、8:鞍
となっています。

とりわけ鎧直垂(よろいひたたれ、または、よろいびたたれ)の描写は丁寧です。
「鎧直垂」は鎧の下につける合戦装束で、現代の相撲の行司さんの装束と概ね同じです。
手首あたりに「はた袖」があること、「菊綴(きくとじ)」数か所にあること、
両手先と両足先に括り緒(4か所なので「四つの緒」)があることが特徴です。
菊綴は、糸を房状にして、菊の花のように平べったくしたもので、
歌舞伎の弁慶は球状の菊綴をつけますし、直垂や狩衣(かりぎぬ)では緒を結んだ菊綴がつきます。

さて平家琵琶で語られる那須与一が着ているのは、
「褐(かち)に 赤地の錦を以ておおくび(衽)はた袖 彩(いろ)えたる直垂」です。
褐は、インディゴ染料のように手軽な青系の染料で、「勝ち」という音と重なるので好まれました。
衿の部分の「おおくび」と、手先の「はた袖」を錦で彩った、青系の直垂、ということになります。
左のイラストをご参照ください。
(毛利元就が拝領したという鎧直垂を参考にしたので、時代的に若干の差はあるかもしれません。)

ところが籠手や鎧をつけると、実は鎧直垂はほとんど見えなくなります。

那須与一の合戦装束の描写は、平家物語の「諸本」によって少しずつ違いますが、
平家琵琶では
・萌黄匂の鎧(上が濃い緑、裾は黄緑や白の緒で、鎧の実(さね)を縅(おど)してある)
・足白の太刀(「白」とは銀のこと。)
・きりうの矢/薄きりうと鷹の羽の鏑矢
・滋籐の弓
・甲(かぶと)を脱いで(=烏帽子姿。烏帽子は蒸れ予防にスケスケ素材か。)
・黒い馬
・金覆輪(きんぶくりん=金の縁取り)の鞍
として語ります。

これを踏まえて行くと、右の図のようになります。
与一が覚悟を決めて扇の的へ向かっていく時は、
おそらくこのような姿だったのではないかと思われます。

はた袖の赤い錦、萌黄匂の鎧、美しい鏑矢と強い弓は、
さぞかし夕日に映えたことでしょう。

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