Deeeeep NY　女の夜遊びコミュのその2：男は若い女が好き！ならば、ターゲットはとっても年上の男性の巻

★☆この回から初めて読まれる方へ★☆

連載形式になっていますので、お手数でもさかのぼってお話を読んでみてください。

男は若い女が好き！ならば、ターゲットはとっても年上の男性の巻
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=19147204&comm_id=1323829

はじめに

誰も愛してくれないと悲観的になった菊楽恵は、自分を愛してくれそうな男性を探すことにした。年下の男でことごとく失敗。ならば、次のターゲットは年上の男性だ。
しかも、菊楽恵を「若い」と思ってくれるかなり年上の、それも裕福な男性を探すことを決意。インターネットではなく、アナログの紙の媒体の恋人募集欄に自分の広告を掲載することにしたのだった。

＊＊＊

どうぜ掲載するのならば、私の広告を読んで「恋人になりたいっ！」と思ってくれる人が少しでもいた方がいい。そして、応募して来て欲しい。
恥ずかしい気持ちをかなぐり捨てて掲載するわけだし。

どんな恋人募集が効果的なのだろうか？

私の友人、雲子（くもこ／仮名）は、某マッチ・ドッ☆・コムで知り合い、現在アメリカ人と付き合っている。

雲子に聞いてみた。

一言。雲子の男への執念は半端じゃなかった。

プロのカメラマンとヘアメイクさんを雇い、マンハッタンの摩天楼を背景に、まるでファッション・モデルのようなの写真を撮影。
それだけではない。
プロのアメリカ人のコピーライターにお願いして洗練された完璧な英語でプロフィールを完成し、掲載したらしい。

結果、おいしい花に引き寄せられるミツバチのように、殿方の応募が殺到した。
その中で収入が良くて、外見が好みの男性を十数人セレクトして返事を送り、会った。

ほとんどの男性が、本物の雲子自身と写真が違うことに不平をもらしたという。

そりゃ、そうだ。

雲子は生まれも育ちも大学も日本。洗練されたプロフィールを書けるような英語力がないのは事実。英語の会話力についても「しゃべれないんだね」と言われたらしい。

そりゃ、そうだ。

それでも雲子はめげなかった。
なぜなら、男と付き合いたかった。それも結婚を前提にしてだ。
雲子は結婚したい一念で踏ん張った。

写真とは全く違う本物の雲子でも、いいぃ～！
語彙があまりない英語力でも、いいぃ～！と思ってくれた投資家の男性と出会うことができて、念願の結婚を前提に現在お付き合いをしている。

写真が実物とはちょっと（か？）違うのは問題かもしれない。

しかし、自分の方法は間違っていなかったと雲子は言う。
美しい写真と教養がある文章でなかったら、彼のような経歴も立派で優秀なビジネスマンが、しかもお顔もハンサムで背も高い男性が応募してくれたとは思えないと雲子は思っている。

インターネットの恋人募集において、人柄なんぞは見える訳はない。
しかし、プロのカメラマンならば、雲子の持つ優しい内面を上手に引き出して外見に現れるように撮ってくれたのだろう。
男性は美しい女性と付き合いたいと思っている。
顔は二の次だと言うのは偽善だ。

美しさに、更にや優しさが加味されている女性の写真を目にしてしまったのなら、会いたくなるのは男の本能として自然なことだと思う。
お金をかけて、素敵な写真を撮影して、勝負に出たのは正攻法だと言える。

それに美しさだけではない教養もあるところを見せた。
自分では絶対書けない格調高い英文にするべく、コピーライターを雇ったことも全てプラスに働いたのだ。

以上、インターネットの某マッチ・ドッ☆・コムの成功例だ。

私の場合は、インターネットではない昔ながらの方法、紙の媒体だ。
ターゲットはかなり年上の男性。
そういう御方はインターネットという現代の利器を使わない、いや、使えない？　いいえ、使いたくない？　という友人からの助言に従い、紙の媒体（新聞、雑誌）という手段を選ぼうとしている。
新聞や雑誌のの恋人募集欄は、顔写真は掲載する必要は全くない。
紙面なので文字数も限られている。
インターネットの恋人募集欄のように書きたいけだけ書くことができない。

限られた文字数での勝負になるわけだ。

参考のために、某N☆w Y☆☆k Ti☆es（ご存知、ニューヨークのご意見番）の恋人募集欄を見てみる。週に一度掲載される。
募集欄は大きく5つに分かれている。

まずはストレートの男女のコーナー。

1.Men Seeking Women　（男性が女性との出会いを求めている）
2.Women Seeking Men （女性が男性との出会いを求めている）

さすがニューヨーク。ゲイ・メン＆ウーマン関係もある。

3.Men Seeking Men（男が女性との出会いを求めている）
4.Women Seeking Women（女性が男との出会いを求めている）
5.お友達／その他

個人的な興味からいえばゲイ関係の恋人募集広告に眼が行ってしまうのだが、広告を載せるための文章を完成させるためにも、
まずは、同じ立場であるWomen Seeking Men（女性が男との出会いを求めている）を読む。

どれどれ。

自分のことを紹介するということよりも、どんな人物に出会いたいかという希望について重きが置かれている。
恋人募集の広告を見た人物が自分に当てはまっているか否かを確認する点が重要なのだろう。
好みであっても先方が求めていないのならば、会ってもくれない。

ふむ、ふむ、なるほど。

次は、Men Seeking Women（男が女性との出会いを求めている）欄を読む。
どんな男がどんな女性を求めているのかを市場調査（！？）。
掲載しているのは高齢の男性が多い！
友達のアドバイスは正しかった。
やったぁ～！

下記の広告を発見！

『54歳、コネチカットの海岸線に在住。離婚歴あり。白人。高学歴、安定した収入。スリムなアジア人女性が希望。』

アジア人希望としっかり明記してある。
スリムじゃないから却下されるな。

ところで、この男性は明らかに＊＊＊アジ専だ。

＊＊＊アジ専とは……？
太っている人が大好きな人をデブ専と言うが、ニューヨークの日本人社会のスラングで、アジア人を好きな外人をアジア人専門を略して、アジ専と言う。
英語でいうYellow Feverだ。あまり好ましい意味では使われないが、アジ専でないと日本人と付き合おうとは思わないと思う。＊＊＊

正直なところ、アジア人希望とはっきり書いていない場合は、応募しても完全に無視されると思う。人柄や性格は重要だが、人柄や性格は文化に大きく根ざしている所がある。差別は良くないが、人間誰しも好みがある。同じ人種でさえ、好きなタイプは細分化されているわけだし、外国にあっては人種・国籍も好みの中に入るのだ。
結論はアジア人であること、日本人であることを受けて入れてくれない男性はダメだ。

ところで、広告の男性だが、コネチカットは裕福な人多く住む州でもある。
年齢も54歳。希望の55歳よりは1歳若いが（笑）、もちろんOKだ。

確か、某Vil☆☆ge Vo☆☆e （訳せば『村の声』。毎週水曜日発行のフリーペーパーだ）にもあったと思い、見てみる。

ある男性は、はっきりNothing long term, just fun!
『長いお付き合いはお断り！ただ楽しもう！』と書いてある。
明らかにセックスが目的だ。
ニューヨーク病（ニューヨーク在住の男性に多く、コミットすることを嫌い、真剣な交際を拒否する。結婚前提なんてとんでもない！）を患っているかもしれないが、ロマンスを匂わしてずるずる付き合うよりもはっきりしていて、女性も割り切った関係を求めている場合はいいのもしれない。

男性を探している女性の広告の中には、これまた露骨に”A blonde women who likes to suck cock”「髪の色は金髪！　チンチンしゃぶるのが好きです！」や「アジア人女性で～す。舐めるのが、とっても好きよん」となんてのもあり、“金髪＝セクシー”、“アジア人＝床上手”というアメリカ人男性が抱くファンタジー（妄想）の中の二つの定番を殊更強調し、誘っている表現もあった。
もしかして素人を装い、その道のプロが掲載しているのかもしれない。

某N☆w Y☆☆k Ti☆esの方が、真剣な出会いを求めている人がいることが分った。

試行錯誤して書いた私の恋人募集広告は下記の通り。
もちろん、アメリカ人の友達に確認してもらった。

I am a Japanese women in her 30's looking for an intelligent SM,55-75. Size and race do not matter. I am looking for a gentleman who will enjoy reading, traveling and watching movies with me. I am not looking for much, but it would be nice to spend the rest of my days with the true love.

訳すれば、こんな感じだ。

30代の日本人です。55～75歳までのインテリジェンスなSMを探しています。
身長や人種は問いません。読書好きで、旅行や映画を一緒に観に行ってくれる紳士が希望です。そんなに多くは望みませんが、トゥルー・ラブ（真実の愛）で、これからの人生を一緒に楽しく過ごせたら素敵です！

SMは誤解のないように、single, maleの略だ。独身男性という意味であ～る。

日本人の特徴である、世界的に有名な「謙虚な雰囲気」もにおわせたつもりだが、さてど反応はどうだろう？

＊＊＊

私の恋人募集広告が掲載された！

広告を見た男性は、指定された電話番号にかける。
クレジットカードでお金を支払い、新聞に載ったアクセスコードを入れると、広告の女性のメッセージが聞こえ、ヴォイス・メールを残すことができるのだ。

私も準備として、電話をくれた男性のために、メッセージを入れなければならない。

アニメ声はアメリカ人男性には引かれそうだし、マリリン・モンローを気取って、お色気ため息もその道のプロと誤解されそうだし、普通が良いと分ってもなかなか上手に喋れない。

何度か失敗した後で、遊び心が全くないのだが、掲載したメッセージと同じ内容で吹き込んだ。最初の挨拶として、” Hi! This is Megumi. Thank you for calling me”「こんにちは、メグミです。お電話ありがとうございます」と自分の名前もちゃんと名乗った。

男性が残したメッセージが聞けるアクセスコードももらってあるので、掲載された当日、電話してみた。

既に5件来ていた。

1.「若い女の子に、物を買ってあげるのが好きなんだ！ベイビー！キミの好きな物を何でもかってあげるよ」

2.「キミはオーラル・セックスは好きかい？」

3.「55歳から75歳までの募集でしたが、儂（ワシ）は79歳ですが、それでもいいでしょうか？」

4.「59歳の音楽プロデューサーです。白人です。日本には仕事で何度か行きました。まずは、お食事でもいかがですか？」

5.「日本語を勉強したいと思っています。年齢は52歳。実は背があまり高くないのですが、それでもよければ会いましょう。サウス・ハンプトンに別荘があります。仕事は法律関係です」

彼らは、連絡して欲しい電話番号をちゃんと残している。

1番は内容もそうだが、喋り方がスケベ根性丸出しで、いらやしぃ～いオヤジ風だった。なので論外。2番も然り。エスコートサービスだと勘違いしている。
会うのならば、3番から5番。早速、電話してみた。

男は若い女が好き！ならば、ターゲットはとっても年上の男性の巻。つづく。

次回：予告！応募してきたおじさまたちとデートすることに！