今日は墓参りに行った。
途中おもしろいことがあったから、そのことを書く。
目的地に向かって歩いていた。
空き地を利用した駐車場があって、向こう側の道路に通り抜けできそうだった。
近道しようと少し歩きかけたら、おじさんが声をかけてきた。
「ちょっと!どこに行くの!?」
「あっち。」
「通り抜けはやめろ!ここは駐車場だ!」
地主のおじさんだった。
仕方がないから回れ右して道路に戻り、立ち去ろうとしたら
「おい。あやまれ!」などと言ってきた。
ちょっとむかついたので、そのまま立ち去ろうとする。
するとおじさんは「何だ、その態度は!中学生でも謝るぞ!」
ということで口論になり、怒り狂ったおじさんは
「よし、じゃあ警察を呼ぶぞ!」
ということで携帯から110番してしまった。
わたしはとっさに考えた。
たしかに他人の土地に進入したのは悪い。
しかし、速やかに外に出た。
謝る謝らないは法律上何の意味もない。
この場合、くだらないことで警察を呼んだおじさんが不利だ。
わたしは余裕を持って警察を待った。
「おじさん、警察遅いねえ。おれ、暇だからいいんだけど、おじさんは忙しいの?」
「ちょっと待て、俺は忙しいんだ。もう一度電話してみる。」
おじさんは催促の電話をした。
やがてパトカーに乗って4人の警察官がやってきた。
二人はそれぞれ事情を聞かれる。
わたしは言葉少なに、善良で温厚な市民を演じた。
おじさんの方は、一生懸命自己正当化のために弁舌をふるっている。
警察官の中で一番偉そうな人がわたしのところに来て言った。
「あのおやじはキ○ガイだ。形式的に頭を下げて納めてくれんか。」
「わかりました。ここはお巡りさんの顔を立ててお辞儀をしますからよろしくです。」
ということで、おじさんの前で無言のお辞儀をして事は済んだ。
立ち去ろうとしていたら、警官がわたしに言った。
「申し訳ありません。キ○ガイの相手だと思って、我慢してください。」
差別用語連発の警察官だが、なかなかいい人だった。
それにしても警察というのはこんなくだらないことまでやらなきゃいけないんだなあ。
たいへんな職業だなあ。
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