2026年10月31日14時開演
会場:島村楽器グランフロント大阪店スタインウェイルーム
曲目
フランツ・シューベルト(1797〜1828)作曲
ピアノソナタ第19番ハ短調D958
15分休憩
エドヴァルド・グリーグ(1843〜1907)作曲
幻想小曲集より
ノクターン
こびとの踊り
フレデリック・ショパン(1810〜1849)作曲
ピアノソナタ第2番「葬送行進曲付き」
ワルツ第1番「華麗なる円舞曲」
時間が空いて、8月のシューベルトシリーズ第7回以来の
橋本幸枝さんの演奏会。シリーズは残り3回であるが、
この3回がシューベルトの三大ソナタである。
シューベルトのピアノソナタ19、20、21番を三大ソナタと呼ぶ。
私は19番と21番を、これまで生演奏を聴いた事がある。
どちらも演奏時間40分の大曲であったが、19番は感触が
非常に良かった。ハ短調で書かれている。シューベルトは
同時代の作曲家ベートーヴェンを敬愛し、
「ベートーヴェンの後に何を書けば良いのか。」と言った。
三大ソナタは何れも1828年の作曲。ベートーヴェンは
1827年に亡くなっている。本曲はベートーヴェンへの
オマージュであった。そもそもベートーヴェンはハ短調の
名曲を多数残した作曲家であった。出だしは創作主題
による32の変奏曲WoO.80に、そっくり。ベートーヴェンの主題による33番目の変奏を作曲した様な感。
ところが第2主題が歌曲王の面目躍如。終わり方も
例えば「悲愴」の様な激しいものではない。実はシューベルトは
死を意識していた。
第2楽章が丁度「悲愴」と同じく変イ長調に転調する。
♭が1つ増える訳であるからセオリー通りではあるが
「悲愴」で繰り返し登場する下降音型が、こちらにも。
第3楽章にメヌエットを置いたのがシューベルトではあるが、
スケルツォに聞こえる。複合三部形式でトリオがメヌエット。
第4楽章Allegroがタランテラになっている。
元々タランチュラと云う毒蜘蛛が語源の舞踏曲。
ベートーヴェンはヴァイオリンソナタ「クロイツェル」で
採用している。タランテラには逸話が有る。タランチュラに
刺されると毒を抜く為に踊り続けなければならない。
シューベルトが、それを知っていたかは定かではないが、
橋本さんは「死への疾走」と評した。実際シューベルトは
本曲を作曲した1828年の12月に亡くなり、ベートーヴェンの
隣に埋葬された。
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