「ニノチカ」NINOTCHKA。1939・MGM・白黒35�弌�BD)。監:エルンスト・ルビッチ。原:メルキオール・レングィエル。脚:ビリー・ワイルダー、チャールズ・ブラケット、ウォルター・ライシュ。撮:ウィリアムHダニエルズ。編:ジーン・ルジエロ。音:ウェルナー・リヒャルト・ハイマン。
出:グレタ・ガルボ、メルヴィン・ダグラス、アイナ・クレアー、ベラ・ルゴシ、シグ・ルマン、フェリックス・ブレサート、アレクサンダー・グラナック、グレゴリー・ゲイ、ロルフ・セダン、エドウィン・マクスウェル、リチャード・カール、タマラ・シェイン、ジョージ・トバイアス、ドロシー・アダムズ。
硬派女優グレタ・ガルボがコメディーに挑戦。キャッチコピーは『Garbo laughs!(ガルボ笑う)』でガルボ初トーキー「アンナ・クリスティ」の宣伝文句『Garbo talks!(ガルボ話す)』を受けてのものです。硬派俳優がお笑いに出演すると超可笑しい作品が誕生する事がありますが本作はその典型。
まるで宇宙大作戦の『バルカン人』のようなソビエト共産主義高級官僚で論理人間ニノチカ。そのライバル亡命露貴族婦人が登場すると帝政ロシア国歌のメロディーが流れて強調されるとか、各所に東西政治風刺が散りばめられ後のモンティパイソン的可笑しさが満点。勿論、歴史地理政治学を知らない人でも
シットコムとして充分面白いです。発見としては『フレンチメイド』ってこの時代からこんなんなんだと驚きました。ビクトリアンメイドから既にフレンチメイドとアメリカンメイドが分派し外見が違う事が映画を観ると視覚的に理解出来ます。余談ながら日本の『メイドさん』は確立してまだ1/4世紀未満ですね。
独人の挨拶「ハイル・ヒトラー!」が登場し可笑しいですが、あくまで国籍を表す演出である為、ゲッベルスをして『最高の反ソ連プロパガンダ』と絶賛して皆に観る事を薦めていたそうです。パリのロケも見物。なお本作の三馬鹿トリオ設定は後に「ワン、ツー、スリー」で再利用されてます。
「熱砂の秘密」Five Graves to Cairo。1943・パラマウント・白黒35�弌�BD)。監脚:ビリー・ワイルダー。原:ラホス・ビロ戯曲『Hotel Imperial』。脚:チャールズ・ブラケット。撮:ジョン・サイツ。編:ドーン・ハリソン。音:ミクロス・ローザ。
出:フランチョット・トーン、アン・バクスター、エリッヒ・フォン・シュトロハイム、エイキム・タミロフ、ペーター・ヴァン・アイク、フォーチュニオ・ボナノヴァ、コンスタンティン・シェイン、フレッド・ナーニー、マイルズ・マンダー、イアン・キース、レスリー・デニソン、バド・ギアリー。
元は墺洪帝国のスパイミステリー舞台劇で二度映画化が為され、さらに脚本を一次大戦から公開時(1943年初頭)のアフリカ戦線へと変更したリメイク三作目。丁度封切直後にアフリカでは連合軍側が枢軸軍を実際に駆逐し勝利という絶妙なタイミング。もう初っ端から面白くて展開も読めず気付くと終わっているという。
戦時中で設定地は撮影中まだ戦闘が行われており、他の国策戦争映画同様カリフォルニア州インディオの陸軍砂漠訓練センターで行われました。また地中海沿岸シーンは近くのソルトン塩湖にオープンセットが組まれたそうです。英軍戦車兵の主人公の愛車は米製『M3リー中戦車』で英輸出専用仕様の『グラント』タイプ
ではなく撮影の都合で米軍と同じ『リー』仕様と成ってます。丁度相前後して同じロケ地で撮影されていた『サハラ戦車隊(1943)』の”ルルベル”号と同一個体じゃないでしょうか。ドイツ軍役の戦車は『M3軽戦車』、装甲車は『M3ハーフトラック』。さらに外見がチープな謎の六輪コマンドカーが登場し、
『ウイリスMBジープ』を六輪とした3/4t化試作車にカバーをかけたイメージですが謎は深まるばかりでございます(声:鈴木健二アナ)。戦時中の国策映画ながらドイツ軍は極悪ではなく、むしろ有能で手強い一目置く尊敬すべき敵として描かれており、独出身のワイルダー作品の特徴でもありますが、
こうした作風が許されるのは毎度ながら【戦争に勝つ国】の余裕が感じられます。特にイタリア軍には同情的で伊国が連合国に寝返る事を予言している感があります。ロンメル元帥は自分にも部下にも厳しい所謂『鬼将軍』の描かれ方ですが、ナチ式敬礼をしないなど連合軍側からも尊敬されていた事を表してます。
「サンセット大通り」Sunset Boulevard 。1950・パラマウント・白黒35�弌4撞咫Д咼蝓次Ε錺ぅ襯澄次5咫Д船磧璽襯此Ε屮薀吋奪函■庁優沺璽轡絅泪�Jr。撮:ジョンFサイツ。特技:ゴードン・ジェニングス。編:ドーン・ハリソン、アーサー・シュミット。音:フランツ・ワックスマン。
出:グロリア・スワンソン、ウィリアム・ホールデン、エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ナンシー・オルソン、フレッド・クラーク、ジャック・ウェッブ、ロイド・ガフ、フランクリン・ファーナム、ラリーJブレイク、チャールズ・デイトン、ジャック・ウォーデン、ロバート・オコナー。
本人役:セシルBデミル、バスター・キートン、HBワーナー、アンナQニルソン、レイ・エヴァンス、ジェイ・リヴィングストーン、ヘンリー・ウィルコクソン、ヘッダ・ホッパー、シドニー・スコルスキー。。バックステージものフィルム・ノワール、というか怪奇映画テイスト満点で面白過ぎる。
主演のスワンソンは設定通りサイレント時代の超大物女優。決して好感が持てる役ではないだけにキャスティングは難航したそうですが、ダメ元で逆に超大物に打診したらOKが得られたという。秘書役のシュトロハイムも設定通り元監督で、豪邸で上映される「クィーン・ケリー(1929)」は実際にスワンソン主演
シュトロハイム監督による作品であり、米未公開だったのでシュトロハイムがワイルダーに使用を提案したそう。このキャスティングで無ければ成立しなかった幸運!。その豪邸は大富豪WOジェンキンスが建てたもので撮影ロケ時は石油王Jポール・ゲティの前妻が所有、プールのみ撮影の為新設。
屋敷に来訪する超大物俳優達も凄い。音楽家や芸能記者達も本人役。パラマウントスタジオではセシルBデミル監督が出演、撮影中のセットと俳優は本物の「サムソンとデリラ(1949)」。主人公の車は『イソッタフラスキーニ・ティーポ8A』で「ろくでなし」のオマージュか?
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