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2026年09月02日22:28

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「夜歩く男」「秘密指令」「高い標的」ノワールから西部劇へ アンソニー・マン特集、その2

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「夜歩く男」He Walked by Night。1948・ブライアンフォイプロ・白黒35�弌�BD)。監:アルフレッド・ワーカー。脚:クレイン・ウィルバー、ジョンCヒギンズ。撮:ジョン・アルトン。編:アルフレッド・デガエターノ。音:レオニード・ラーブ。
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出:リチャード・ベースハート、スコット・ブラディ、ロイ・ロバーツ、ジャック・ウェッブ、ジョン・デナー、ホイット・ビッセル、ジェームズ・カードウェル、ジャック・ウェッブ、バイロン・ファウルジャー、ケネス・トビー、ジョン・マグワイア、ドロシー・アダムズ。解:リード・ハドリー。
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警察視点のポリスプロシージャル、かつ犯人視点のフィルムノワール作品です。実際に1945〜46年に起こった『アーウィン・ウォーカー連続強盗・警察官殺害事件』を基にしてますが、現実の犯人が強烈な人物像で返ってそのまま映画にしてしまうと嘘くさいので、巧みに演出された脚本と尖った映像表現が見事です。
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公式にはアンソニー・マンはクレジットされてませんが、様々な証拠が得られ地下水道などを撮っているのが判明。多くの映画ドラマでロケが行われているロスの地下地上水道は下水ではなく豪雨に備えた排水設備で『Storm drain』と呼ばれます。撮影の為、懐中電灯からの電源コードが見えてるのにも注目。
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映画としての面白さの反面、弱点もあり、ストーリーの鍵である銃弾の弾痕検査やモンタージュによる似顔絵作成など、現代の我々から見るとアーウィン・ウォーカー事件がきっかけで始まったんだと脚本から勘違いしてしまいますが、戦前から鑑識にあり映画の演出としても公開当時既に陳腐化していたもの。
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余談ながら、警察の科学捜査はドラマ「CSI:科学捜査班(2000〜)」の影響で米国の警察に導入された、等と云う与太話を得意満面に語る連中が居ますが、ネットの嘘記事を鵜呑みにして広まった間違いの典型例。じゃぁ、それ以前の映画やドラマに登場する『鑑識』は何?とか疑問に思わないんでしょうか。
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[以下ネタバレ]最大の弱点はフィルムノワールだけにラストは犯人を撃ち殺してしまって、観客の興味を引く周到で巧妙な連続犯行の動機が分からず謎のままでモヤモヤする事です。とはいえ、ポリスプロシージャル(捜査手順)の教科書としてロケ地のニューオリンズ警察では本作を鑑賞させていたとか。
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本作の方法論は後にドラマ『連邦警察FBI』等に受け継がれます。脚本や映像の素晴らしさに加えて本作が伝説化しているもう一つの要因は、配給会社が警察・記者・警備保障会社などを使って行なった驚くような宣伝工作の数々。この広告宣伝方法だけで本一冊が出来てしまうレベルで、勿論現在では許されません。
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「秘密指令(恐怖時代)」REIGN OF TERROR(THE BLACK BOOK)。1949・ウォルターワンガープロ・白黒35�弌�BD)。監:アンソニー・マン。脚:フィリップ・ヨーダン、イーニアス・マッケンジー。撮:ジョン・アルトン。編:フレッド・アレン。
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音:ソル・カプラン、チャールズ・プレヴィン。出:ロバート・カミングス、アーレン・ダール、リチャード・ベースハート、リチャード・ハート、アーノルド・モス、ノーマン・ロイド、チャールズ・マックグロー、ボーラ・ボンディ、ジェス・バーカー、ウェイド・クロスビー、ラッス・タンブリン。
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フィルムノワールの方法論を歴史ものに適応したアイディアが素晴らしく、仏革命の『恐怖政治(原題訳)』との相性は抜群です。昭和のオタクが避けて通れない道として戦国時代や幕末史と並んで『三国志』と『フランス革命』がありました。その仏革命の有名人が次々に登場(タレーランは外交シーンが無く
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登場せず、一方『あのお方』は最後に後姿で登場)して鼻血が出そうです。革命歌も知ってる曲を民衆が次々と歌うとか美味し過ぎる。勿論ミステリーアクションとしても低予算ながら見所満点。終わりに『THE END』と出た後『THE END of REIGN TERROR』と加わえるセンスにも鳥肌が立ちます。
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「高い標的」THE TALL TARGET。1951・MGM・白黒35�弌�BD)。監:アンソニー・マン。脚:ジョージ・ワーシング・イエーツ、アート・コーン。撮:ポールCヴォーゲル。編:ニューウェルPキムリン。美:エディ・イマズ、セドリック・ギボンズ。編曲:ブロニスラウ・カーパー。
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出:ディック・パウエル、ポーラ・レイモンド、アドルフ・マンジュー、マーシャル・トンプソン、ルビー・ディー、リチャード・ローバー、リーフ・エリクソン、ウィル・ギア、フローレンス・ベイツ、トム・パワーズ、キャサリン・ウォーレン、レジス・トゥーミー、ジェームズ・ハリソン。
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リンカーンが大統領に就任する際に起こった『ボルチモア陰謀事件』を基にした列車サスペンスミステリーです。登場人物の多くが実在した人物がモデルで、リンカーンとピンカートンは実名。が、お話自体は史実とは大きく違い、エンタメを優先した演出意図だと思われます。その甲斐あって過剰に面白い。
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主人公ニューヨーク市警ジョン・ケネディのモデルはデイビッドSブックスタバー刑事と思われます。劇中の名は海軍の英雄で巷で人気の下院議員(本作翌年上院、後の大統領)から拝借したかどうかは分かりません(劇中ではありふれた名との台詞がある)。ストーリーの他の見所は北部連邦と南部連合の
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分離と戦争は避けられない状況にある米世相描写。所謂サントラ用に作曲された音楽は無く、音楽担当のカーパーは南北の愛国ソングの編曲のみ行ってます。登場人物の元連邦士官候補生は既に南軍の制服を着てるのに注目(士官の軍服は現代のような官給品ではなく個人でオーダーメイドする)。
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翻訳家はこうした米国史や実在人物、組織に全く無知なようで、そこかしこにトンデモ訳や重要な台詞の翻訳無視が目立ち折角の脚本が台無しです。例えば軍隊の『Sargent』は軍曹ですが、警部補と訳すとか(主人公が刑事なので警察用語でだけ機械翻訳した模様。それでもSargentは巡査部長ですが)ゲンナリ。
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